No.319:週刊国際ニュース.Vol.33
こんにちは。先週に続いて勝手に独自の視点で語る週刊国際ニュースVol.33をお届けします!日本だと雰囲気的に国際ニュースがフォーカスされづらいのと、もう少し幅広い地域のニュースを知れたら良いよな・・と思っているのもあって、自分から国際ニュースを書いてしまおう!と思い毎週更新しております。現在、私はスキー場からの帰路中ですが、前日に同スキー場へ向かっていたバスの事故に遭った方々のご冥福をお祈りいたします。
さて、個人的に旅行していたためニュースをチェックする時間があまりなかったのですが、先週の日曜日(1月10日)から今週の土曜日(1月16日)の間に起きたこととして気になったのは、アラブ連盟緊急会合、ロシアがシリアの小学校を空爆、イスタンブール、ジャカルタ、ジャララバードでIS関連のテロ、移民問題で揺れるケルン、ドイツでわが闘争再出版、デビッド・ボウイ死去、イラン領海に米兵侵入か、台湾で総統選、ブラジルでカーニバル続々中止などなど
先週の当ブログはイランとサウジアラビアの関係悪化を主に取り上げました。個人的には仕事の昼休みでもこの話題になったり。カイロで開かれた緊急会合の結果としてはサウジアラビア大使館襲撃が起こったイランを非難する声明を出すというだけに。イランとサウジアラビアは元々政治的な対立がよくあるが、今回の発端は宗派問題であるためか同じシーア派国家のレバノンはイランへの非難声明には賛同しない立場を取りました。イラクが仲介することを期待されていた会合でしたが、イランが少し孤立した形となった印象を受けました。
トルコは昨年からイスラム国やPKKと呼ばれるクルド系武装組織に対し同時進行で対抗姿勢を示しているため、トルコ国内でもテロや衝突が増えてきています。そして、観光客で賑わうイスタンブールでついにテロが起き死者が出てしまう形に。ドイツ人など多くの外国人も犠牲になったそうです。世界の旅行客からトルコが危ない国の一つと思われないための回復とテロ対策が進むことを祈るしかありません。
「わが闘争」とは第一次世界大戦後に書かれたヒトラーの著書です。私は概要しか知りませんが、ヒトラーが反ユダヤ主義やホロコーストに関する言及をしているため、特にユダヤ系団体は反対していることと思います。最近の若いヨーロッパ人はホロコーストがあった歴史を知っているのかも国によっては少し疑問ですが。十数年前にこの「わが闘争」が日本で漫画となりドイツでも問題になっていたことがあったと思います。ドイツは今増えている難民・移民による事件などを背景に、特に東ドイツのドレスデンあたりの過激派がこの本に影響されないことを祈りますね。
シリアの中でも激しい空爆が行われている北部のアレッポでロシア軍による空爆があり、学校が被害にあいました。恐らくですがIS関連か反政府軍が潜伏しているという理由でしょう。早く政府側と反政府側の和解が成立し、シリアで政権が固まることを祈ります。
西ドイツのケルンでは大晦日に女性を狙った事件が多く起きていて、犯行が移民によるものだっために移民に対する嫌悪感が一部で高まっていました。そして、今回はパキスタン人のグループなどが集団に暴行を受けたということです。ネオナチと移民の対立が広がらないことが大切です。私がケルンを旅行している時にイスラム国に反対するデモがケルン大聖堂前で行われていたのを思い出しました…ドイツ人の多くがイスタンブールのテロで犠牲にあったというニュースも聞いているので、色々な事件が重なって、移民問題に拍車をかけていくかもしれません。
タリバンによるテロは頻繁にアフガニスタンで起こっていますが、予定通り和平交渉の会議が行われ和平交渉の具体的なスケジュール等が確認されたということです。会議には中国も参加しているので、距離的な問題まありますが中国もアメリカと同様に発言権が増していくでしょう。つまり米中関係がアフガニスタンの内政にも影響しないことが大切かと存じます。
参考)
1日に首都カブールにあるフランス料理のレストランで自爆テロが発生し、1人が死亡、15人がケガをしました。タリバンが犯行声明を出しています。今月11日に開かれるらしいアメリカ、中国、アフガニスタン、パキスタンとタリバンとの間の和平交渉がうまく進展することを祈ります。アフガニスタンはタリバンによるテロが多いので、ニュースにはあまりなりませんが、これがヨーロッパで起きていたら元旦にテロが起きたということで大きなニュースになるのでしょうね…
No.315:週刊国際ニュース.Vol.31 - 世界の記述
デヴィッドボウイさんが亡くなったことはFacebookやInstagramなどのSNSを見る限り、世界中の人がニュースとしていました。また彼の容姿の変化の歴史がわかるGIF画像は多くの人に再評価されていました。
日本でも彼の曲をまとめた、まとめサイトもできていました。僕はどちらかというと彼に影響を受けたアーティストに影響を受けていますが、ご冥福をお祈り致します。
前述したアフガニスタンでタリバンとの和平交渉の場が設けられている時期にテロが起きたようです。イスラム国が犯行声明を出しているよつです。記事によるとタリバンとの間でも対立しているようですが、タリバンによるテロが起きているパキスタンの在アフガニスタン大使館ということから、和平交渉を進めている間にイスラム国がインパクトを与えるためか、あるいはタリバンの中の和解反対派とどこかで繋がっていないかなど、色々事件の理由が考えられるような気がします。
イラン領海に浸入したとしてアメリカ海軍の兵士が拘束されましたが、米国はシステムの故障で意図的なものではないとしています。イランはアメリカ海軍を解放し、平和的に解決しました。イラン核合意を前に、サウジアラビアとの間でも問題があることから、米国が自国の兵士が拘束されたことを理由にしてイランを孤立させるような”側”のシナリオにならなくて良かったです。
インドネシアのジャカルタで連続してテロや銃撃が起きました。イスラム国を名乗る組織による犯行ということです。ジャカルタのテロは2009年に起きた時以来ということですが、不幸なことに「イスラム国によるテロ」は頻繁にあることなので、犯行声明などによって思考停止状態にならないように、そろそろ詳しく報道した方が良い気もします。インドネシアは年末にテロを計画していた者達が逮捕されていました。
私は台湾の友人などと昨日・本日とスキーをしていて、選挙の日と重なっているけど大丈夫かな?と心配していましたが、友人はスキーの休み中に選挙の行方をチェックしていました。結果は民進党の蔡英文氏が勝利し、政権交代及び初の女性総統が誕生することになりました。主な争点は中国との関係についてですが、昨年に習近平国家主席と会談したりと親中路線を進めていると国民党の馬英九氏が敗れ、台湾の独立性を訴えていく方向になりそうです。中国からの脅威に備えるという外交は日本とも類似性があるため、日本政府にとっては良いことだったのかもしれませんね。台湾と中国の区別がつかない外国人は多いので、台湾人としてのアイデンティティが強い台湾人にとっては良い流れになっていくことだと思います。
また、詳しくはわからないのですが、中国などで仕事がある台湾のアイドル(?)がカメラの前で台湾の旗を振ったことで炎上し、謝罪会見を行ったという話を友人から聞きました。旗を振る行為に何の問題があるかはわかりませんが、謝罪動画を公開するなど中国の世間の目は厳しいのだなと思うのでした。
参考)
・中台首脳会談が開催へ :本日11月7日午後に中国習近平国家主席と台湾(国民党)の馬英九総統との会談がシンガポールで行われる予定になっています。これは初めてのことであることから注目されています。2016年1月に行われる台湾総統選でも国民党の不利な状況が続くと見られ、馬英九総統は在任中に歴史的なイベントを実現させておきたい目的があるとも言われています。中国が台湾の感情を配慮する形になるのかも注目されています。
No.290:週刊国際ニュース.Vol.23 - 世界の記述
当方はブラジルのカーニバルを観に行きたい思い、旅の計画を立てていたことがあるので少し残念、しかし少し賢明と思えるニュースでした。日程は年によって開催日が違うのですが、カーニバルは2月の中旬くらいから行われるイベントです。財政を考え南部の都市などでは、公共サービスの維持などに予算を回すようです。同様にオリンピックでも多くの人がその開催を反対していたりと、ブラジルは経済状況を心配する人たちが多いです。お祭りは無礼講としたい所ですが、こういうことも考えるきっかけになって重要なことかもしれませんね。
以上、皆さんの気になったニュースはありましたか?スキーから帰るバスにて記載しました。また、よろしくお願いします!
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