テッサロニキと友人達
こんにちは。現在、総選挙を控えてユーロ圏に影響を与えているギリシャですが、今日は僕の旅行記を書いていきたいと思います。ご存知の通りギリシャは歴史の遺産も多く、ヨーロッパの価値観の基礎を築いてきた土地です。
そして、穏やかな気候なため、離島を始めとして多くの観光客が訪れる観光立国です。そのため、現在の経済的状況とは裏腹に、富裕層には依然として人気が高い国であり、高級ホテルに泊まりに来る富裕層はかなり多いみたいです。
僕はあまり日本ではメジャーではない観光地も行ってみたいと思い、テッサロニキというギリシャ第二の都市に行ってきました。ここには日本のアニメが好きな友人もいて、会う約束もあったので行こうと決意。
多くの旅行者はアテネから北上し、ブルガリア(ソフィアなど)やトルコなどへ行く際に立ち寄る街かと思います。実際に少し日本人らしきバックパッカーを見ました。アテネのバスターミナルから6時間程かけてバスでテッサロニキへ直接行くことができます。
僕は途中にメテオラというギリシャ中部の観光地に寄ったので、アテネから最寄りのカランバカという街に寄っていました。このカランバカからテッサロニキに行くには、一度トリカラという街に戻りテッサロニキに行きに乗り換える必要があります。(バスのチケットの購入は簡単でした)
(テッサロニキのバスターミナル)
テッサロニキのバスターミナルはギリシャ北の玄関口のような印象。マケドニア、ブルガリア、トルコなどにも行くことができるようです。
(ちなみにマケドニアは歴史的にはギリシャが由来となっている言葉なので、現在の「旧ユーゴスラビア・マケドニア共和国」のことをマケドニアと呼ぶことをギリシャ人の殆どは好んでいません。同様にギリシャに誇りを持っているギリシャ人はイスタンブールに対してもオスマン帝国(トルコ)支配以後の呼称のため認めていなかったりします。オスマンによって陥落する1453年以前はコンスタンティノープルという名前でした。)
ギリシャに行った時には、僕はまだ東欧や南欧に慣れていなかったので、アテネとは違った独特でローカルな雰囲気を感じたのでした。あの旅の感じはたまりませんね。
この写真は、テッサロニキの名所でもあるホワイトタワーです。東ローマ帝国時代から原型はあったようで、オスマン帝国に支配された後はより砦としての役割を果たすようになったようです。塔の上から浴びるエーゲ海の風はとても心地よかったです。
ここテッサロニキはバルカン戦争でギリシャ領に戻った街だそうで、このホワイトタワーはギリシャとトルコ両国間の歴史を知ることができる遺跡の一つでした。この街が特にそうなのかもしれませんが、オスマン帝国によってギリシャ人は居住区を追い出された歴史があることから、現在もギリシャとトルコの関係は必ずしも良好ではなく、歴史問題が残る日本と韓国の関係と少し似ているような気もしました。
たまたま、僕がロシア人に向けてロシア語でFacebookにつぶやくと、ここテッサロニキ出身の知人の一人はロシア語を少し理解していました。「なぜ?」と聞くと、親が(旧ソ連の)グルジア出身のギリシャ系の人でした。現にグルジアには多くのポントス人と呼ばれたギリシャ系の人が住んでいたそうです。
また、現在のトルコ領(オスマン帝国)に居たこのポントス人と呼ばれるギリシャ人はロシア革命などによってソ連方面に逃れる人もいて、黒海沿いのグルジアに辿り着いた人も多くいたようです。
一方オスマン帝国でトルコ革命が起こると、トルコにいた多くのポントス人は現在のギリシャに追放され、現在使われているギリシャ語とは全く違う昔の(?)ギリシャ語を今も使っている人々がギリシャにはいるようです。(現在のギリシャ人とうまく仲良くできていれば良いのですが・・)
少し歴史の話が長くなってしまいましたが、ギリシャ人と話す時にこうした歴史を遠い離れた日本人が知っていると、恐らく多くのギリシャ人は喜ぶと思います!
(アリストテレス像)
テッサロニキにはアリストテレス大学もあることから、ギリシャの哲人アリストテレス像が港近くにありました。プラトン、ソクラテスに次いで日本人に有名なギリシャの哲人。
( テッサロニキの友人達)
僕の友人は日本のアニメが好きで日本語をとても流暢に話すことができます。最近の日本のアニメについて色々と教えてもらいました。また、コスプレヤーとしてもアピールしているので、アニメ好きの日本人のファンが増えれば良いなと個人的に思っています。また友人は歴史を大学で学んでいるので、僕もギリシャの歴史の多くを友人から知ることができました。ありがとう!
友人のTwitter
また、彼らはトルコやマケドニアに対して思うことを話してくれたり、現在経済状況があまりよくないので、大きなコミュニティがあるオーストラリアや、ドイツに仕事を探す人も多いんだよ・・という現実的な話もしてくれました。
そうこうして、友人の友人も混ぜて一緒に飲みましたが、皆愉快でとても楽しかったです。東京人よりも元気な人が多い印象を受けました。EUへの帰属問題やギリシャ国債の金利が高くなっている状況ですが乗り越えて欲しいですね。ギリシャは僕にとってお気に入りの国ですから。
RYOJI
関連記事
下記ランキングに参加しております。クリックしていただける励みになります。いつも読んでいただき、ありがとうございます。