世界の記述

タイトルはマルコポーロより。旅行を主とした日本と世界に関するブログです。たまに政治・経済もあり。

No.260:週刊国際ニュース.Vol.15


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Jon S

 

こんにちは。先週に続いて毎週土曜日に勝手に独自の意見で語る週刊国際ニュースVol.15をお届けします!そもそも国際ニュースがフォーカスされづらいのと、もう少し幅広い地域のニュースを知れたら良いな・・と思っていたので、自分から国際ニュースを書いてしまえと思って始めました。今週もよろしくお願いします。

 

さて、若干酔っ払いながら書いていますが、先週の土曜日(9月5日)から今週の金曜日(9月11日)の間に起きたこととして気になったのは主にシリア難民関連と変化する中東情勢に関してでした。トルコ東部でミニバスが爆発、ミュンヘンに3万人近くの難民が到着、英仏が約2万人の移民の受け入れを発表、英空軍がイスラム国に空爆、トルコ空軍イラク北部を空爆イスラム国が日本公館などへの攻撃を示唆、米国同時多発テロから14年、オバマ大統領がシリア難民1万人受け入れの準備、ロシアがシリアのアサド政権を軍事支援か?、新種のヒト族の化石が大量発見などです。

 

トルコ東部でミニバスに爆弾攻撃

8日にトルコ東部で、ミニバスを標的とした爆発事件が起き、警官12人が死亡しました。クルド労働者党PKK)の犯行によるものだとされています。アゼルバイジャンとの国境にある検問所にバスは向かっていたとされます。トルコとPKKの衝突は激しくなっており、トルコ軍は攻撃的になっています。

 

トルコからアルメニアアゼルバイジャンを通ってイランに行く日本人旅行者は多いと思いますし、少し物騒な情勢ですね。今は特に危険とはなっていないですが、最近トルコ軍の動きとの兼ね合いから海外安全情報はチェックすると良いかもしれません。

 

海外安全ホームページ: 危険・スポット・広域情報

 

・7000人の難民がマケドニアに到着

今ヨーロッパでは常に難民のニュースが報道されていると風の噂で僕の耳まで伝わってきます。8日にUNHCRという難民に関する事務所が、7000名がシリア難民がマケドニアに到着したと発表しました。マケドニアギリシャの北にある国です(蛇足ですがギリシャマケドニアという国名はギリシャの名称のため認めていません)一日に到来した人数としては最多とのことです。恐らくハンガリーなどを経由してドイツや西欧向かうと思われますが、ハンガリーは先週このブログにも記載したように難民受け入れには消極的です。

 

ミュンヘンに3万人のシリアなどの難民が到着と各国の難民対策

友人のFacebookで動画があがっていましたが、フランクフルトかミュンヘンかは忘れてしまいましたが、駅でようこそ!というカードを持って待っていたドイツの人たちの映像を見て感動しました。これからオクトバーフェスが始まるミュンヘンですが、これまでに3万人の難民が到着したそうです。メルケル首相は日本に比べると難民に対して寛容過ぎる感じがするので、少し移民と難民を区別する必要があるのかなぁと個人的には思うのでした。

 

EUが受け入れを決めている12万のシリアなどの難民のうち、フランスは2万4000人、難民に少し厳しい印象のあったイギリスも2万人を引き受ける方針を発表しました。そして、この両国はシリア情勢に介入し始めています。難民の受け入れの割り当てには色々とEUでルールがあるみたいですが、チェコポーランドなどはそのルール(受入案)に反対していたと思います。

 

また、難民施設に火炎瓶か何かを投げた事件がドイツのライプチヒで数週間前にありましたが、難民というと必ずしもマイナスな存在ではなく、高齢化しているドイツにとっては人材としても大切になってくると思っている人はいると思います。日本は元々外国人が少ないので、やはりこういった考えになるのは難しそうなので、個人的には少子高齢化の対策は厳しいと思います。

 

・イギリス空軍がイスラム国に空爆

7日にイギリス空軍は無人機(ドローン?)によってシリア北部ラッカイスラム国に空爆しました。イスラム国に属するイギリス人を含む3人を殺害しました。同国の人間を殺害するというのは少しショッキングなニュースでしたが、このイギリス人はイギリスで開かれる式典に何かしらの攻撃を仕掛ける計画があったからだそうです。

 

フランスもシリアのイスラム国への空爆を検討しているというニュースも今週耳にしました。フランスに関してはシリア難民の流出を防ぐために解決を促す意向があるのだと思います。

 

・トルコ軍、イラク北部に空爆

トルコはイスラム国だけでなく、クルド労働者党PKK)への攻撃も同時に活発になってきています。クルド人問題はトルコや中東が抱える問題の一つで、その中で武装勢力として形成しているのがPKKです。このブログでもトルコ内の両者の衝突やテロに関して度々取り上げていますが、当記事始めに記載した通りに8日にも起きました。そのため、8日にトルコ軍はイラク北部に進軍を決意したようです。また空軍はPKKに対し空爆を行い、35から40人が死亡したとのことです。

 

イスラム国が日本公館などへの攻撃を示唆

10日にイスラム国がボスニア・ヘルツェゴビナ、マレーシア、インドネシアにある日本公館を攻撃するよう呼びかけていることが明らかになりました。ムスリムの人が多く住んでいる国というのが共通項でしょうか。対象となっているのは日本公館だけではありませんが、外国の日本公館だけでなく日本国内におけるテロも想定して対策して欲しいなと思うのでした。

 

・アメリカ同時多発テロから14年

昨日の9月11日で、ニューヨークの世界貿易センタービルなどへのテロがあった通称同時多発テロから14年が経ちました。当時、僕も緊急ニュースを見ていた記憶があります。どこのニュースも「突っ込みました!」と言っていて、当時もっと良い表現はないのかなと思っていましたが、今でも「突っ込んでから14年が経ちました」みたいな記載のニュースになっていて、マスコミの表現ってどういう基準があるのかな・・とどうでも良いことも気になりました。

 

これは皆が当たり前のように知っているニュースだと思っていますが、今の10代にとっては記憶にない事件だったりします。そのため、アメリカは子供たちに歴史教育でしっかりとテロ事件を伝えていると聞いたことがあります。このテロ後に僕は初めて海外旅行を経験したので、それ以前の状況はわかりませんが、荷物検査などテロ対策は本当に厳しくなったようですね。

 

また、明日13日にカンザスシティーで開かれる追悼式典の爆破を企てたとして、フロリダ州に住む男が10日に逮捕されました。こんな事件が起きてしまったら、アメリカ人が余計悲しみます。

 

オバマ大統領、シリア難民1万人受け入れの準備へ

10日頃にオバマ大統領が今後1年間でシリア難民1万人を受け入れるための準備を指示したと報道されました。報道官のアーネスト氏は40億ドルの予算を難民支援にあてるとも言及したのだとか。イスラム国と対峙する米国は、シリア情勢に無関係な訳ではないので対応を迫られているのだろうなと思いました。ちなみに米国は年間約7万人の難民を70ヵ国から受け入れているそうです。

 

・ロシア、シリアのアサド政権を軍事支援を示唆

10日にロシアのラブロフ外相は、要請があればアサド政権への軍事支援を強化する用意があると述べたようです。イスラム国の報道がされる前のシリア内戦(2011年~12年頃)と言うとアサド政権と反政府派が対峙していた状況を主に指していたと思います。

 

そこで(民主化を名目に?)反政府側はアメリカが支援して、アサド政権側はロシアが支援しているとされていたので、アメリカとロシアの対立も目立ちました。そのため、まるで冷戦のような状況であり、当時国連事務総長のアナン氏が解決に努めていた記憶があります。今回、ロシアは駐留軍を増強しているという指摘には否定していますが、アメリカはロシアはアサド政権を支援していると述べました。

 

シリア情勢は相変わらず米英仏・露・イラン・イスラエルサウジアラビアカタール・トルコ・イスラム国などの思惑に左右されていくのだろうか・・・あまり複雑にならないで欲しいと願うのでした。

 

★今週の個人的に興味深かった記事を紹介します

 

gigazine.net

 

日本に限らずFacebook等でシェアされていたニュース。新種のヒト属の化石が大量発見されたようです。今回の場所は南アフリカでアフリア大陸ですが、人類のアフリカ起源説や(ホモサピエンスに対する記述が進化論の中にあるか知りませんが)ダーウィンの進化論なども今後否定されていくのかなと思ったり。

 

www.gizmodo.jp

 

中国のBaiduから、人口知能を利用した「症状を話すだけで病気を診断してくれて病院を紹介してくれる」アプリが出たようです。これに加えて処方箋を貰えたら効率が良さそうです。病院も自動化して役割がどんどん少なくなっていくと予測する人もいるので、今後は処方箋まで出してくれるアプリなども出てくるかもな~と思うのでした。

 

以上、皆さんが気になったニュースはありましたか?難民問題に関しては、日本も何かしらの対応を取るようにと国際社会から圧力みたいなものがあるかもしれないなと思う今日この頃でした。

 

※微力ながら極東、中東、ヨーロッパなどの国際関連ニュースの簡単な解説はできますので、質問や国際情勢の勉強会などに興味がある方はこちらからご連絡くださいませ。

 

RYOJI

 

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