世界の記述

タイトルはマルコポーロより。旅行を主とした日本と世界に関するブログです。たまに政治・経済もあり。

No.369:週刊国際ニュース.Vol.56


新聞

マグナス・カールソン

こんにちは。先週につづき勝手に独自の視点で語る週刊国際ニュースVol.56をお届けします!日本だと雰囲気的に国際ニュースがフォーカスされづらいのと、もう少し幅広い地域のニュースを知れたら良いよな・・と思っているのもあって、自分から国際ニュースを書いてしまおう!と思い毎週更新しております。今週も何も現場で行動せず一週間が過ぎてしまいました。

 

さて今週6月26日から7月3日の間で気になったのは、ダッカのテロで日本人やイタリア人含む20人が犠牲、トルコのアタチュルク空港で大規模テロ発生、ジョンソン前ロンドン市長党首選に出馬せず、スペイン首相がスコットランドのEU加盟交渉に反対、英国の中国接近に日本が警戒感?ロシアが千島列島に海軍基地を計画、レコード需要高まる、スノーデン氏ロシアから米国で講演重ねるなどなどです。

 

ダッカのテロで日本人やイタリア人含む20人が犠牲に

バングラデシュのダッカの飲食店でテロが起き、主に日本人やイタリア人などが犠牲になり20人が死亡するという悲惨な事件が起きてしまいました。邦人はJICA関連に従事している方達らしく、JICAは会見を行っていました。アルコールが飲める店だったという話も聞きますし、外国人が集まりやすい地域と認識されて、この店が狙われた側面があるかもしれません。イスラムアルカイダが犯行声明を出しているとのことですが、いつものことながらどれだけ組織的な犯行に至ったのかはよくわかりません。ただただご冥福をお祈りいたします。

 

参考)

www.nikkei.com

 

・トルコのアタチュルク空港で大規模テロ発生

6月28日にトルコの玄関口であるアタチュルク空港自爆テロや銃撃が起き、44人が死亡したとのことです。実行犯の一人であるロシア国籍の容疑者はチェチェン出身という所が注目されていて、それだけではイスラムと関係があるかは決められませんが、トルコ警察はイズミルにあるイスラム国の隠れ家を捜索し、メンバー22人を拘束したとのことです。また、今回のテロの犠牲者の一人であるチュニジア出身の男性は、息子をイスラム国から取り戻そうとして何回もトルコとチュニジアを行き来していたらしく、今回は空港で妻を迎えに来た所でこの事件に巻き込まれたという悲惨なことも起こっています。テロは中東・ヨーロッパの空港が確率は高いとは思いますが、今の時代はどの空港もテロに巻き込まれる危険があると考えさせられる事件です。

 

参考)

www.huffingtonpost.jp

 

・ジョンソン前ロンドン市長、党首選出馬せず

キャメロン首相はEU離脱が決定したことを受けてすぐに辞任することを表明しましたが、次期首相候補としてEU離脱派であったジョンソンロンドン市長が注目されていました。(離脱反対派からは大きな非難を受けるなど影響力がある人です)しかし、彼は出馬しないことを表明したようです。同じく離脱を支持しいていたゴーブ司法相が出馬を表明したようです。ジョンソン氏は英国のトランプと言われていただけに、危惧したのでしょうか・・?

 

参考)

www.bloomberg.co.jp

 

EU離脱後の英中接近に警戒感

国際情勢ネタではここ最近は英国と中国の接近が注目されていたので、EU離脱を受けてさらに英中接近の話題が盛り上がっている模様です。下記の記事では日本政府内からは警戒感を示している人もいるとか。英中接近に関して特に大きなニュースだったのは昨年に英国が中国主導のアジアインフラ投資銀行に(米国の意見を取り入れず?)真っ先に参加を表明したことでしょう、また、習近平主席エリザベス女王と会食したことがなど。下記の記事によると、英国は天安門事件を機に中国に対して武器輸出をしていなかったようですが解禁するかもしれないとか・・。中国としては仮想的に対立軸にある日本と米国に加担する勢力としてEUがあるという認識だと思うので、そのEUを離脱した英国は近い距離に置いおきたい所かと考えるのも理解できます。逆に英中が接近することで、日本や米国は中国の海洋進出に対して、英国から政治的な同調を得られないというリスクも増えることになります。(正直な所、G7の米国以外は中国の海洋進出についてはあまり関心がなく、米国という長い物に巻かれるために今まで支持をしてくれているのだと思いますし。)

参考)

www.asahi.com

 

・スペイン暫定首相がスコットランドEU加盟交渉反対

イギリスがEUを離脱することを受けて、イギリスの中のスコットランドは独立やEUへの加盟に動くのではないかと世界中で話題になっています。そこで、6月29日にスペインのラホイ暫定首相は、「スコットランドにEU加盟する交渉力はない」と発言したようです。このラホイ暫定首相はカタルーニャの独立への動きを断固拒否するとしている人で、スペインへの独立運動への波及を考えての発言かもしれません。

参考)

jp.reuters.com

 

・英国でEUパスポート欲しい人が増える

英国でEUのパスポートが欲しいと隣国アイルランドのパスポートの申請が急増しているようです。英国はどちらかと言うとEUの国民側から一方的に働きにいきたい・住みたいと思われている国であるイメージが強かったので、逆に英国民がEUのパスポートが欲しいというのは個人的には意外なニュースでした。もちろん親や祖父母が同国籍か自身が2004年末までにアイルランドで生まれた人たちが対象のようです。イギリスは二重国籍は可能なのでしょうかね。アイルランドシェンゲン協定ではないですが、EUには加盟している国で少しややこしいです。

参考)

newspicks.com

 

・ロシア千島列島に海軍基地を計画

6月29日のノーボスチ通信によると、ロシアは千島列島の松輪島に海軍基地の建設を始める方針を固めたようです。ゼロ戦などが見つかった旧日本軍の空港も再利用するとか。ソ連時代はあまり関係が良くなかったロシアと中国ですが、現在は比較的に良好な関係を維持しているのと米国のパワーが弱まっているが重なっているのか、両国は海洋進出に活発しており、日本にとってはG8を名目としたロシアとの平和的な交渉や、逆としては先日のノルウェーのように国防費など考える時期になっているのかもしれませんね。日本がロシアと対峙する意向であれば、現在ロシアの脅威を感じている北欧を仲間につけるのも重要ではないかと個人的には思いますが。最優先としては平和的に解決して欲しいですが。

参考)

www.asahi.com

 

・中国外交部、南シナ海問題で日本を警戒

6月28日の中国外交部の定例会見で、南シナ海問題について日本の責任であるような発言をしたようです。国際情勢は何かの問題において対立すると、お互いがその責任を相手に擦り付け合うので、どちらにつくかは関係国は揺れる所です。今回はそれはASEANだと思いますが、実際にフィリピンやベトナムは中国の海洋進出に対して実際に脅威に感じていることですし、日本寄りの立場かとは思います。また、日本は米国がバックにいるため国際世論的にはまだ中国よりも信頼されている感じはあると思いますが、中国の力も増して世論が中国側に揺れたら、日本に取っても怖いことかもしれませんね。

参考)

www.recordchina.co.jp

 

アナログ復権として欧米や日本ではレコードの生産が高まっているようで、下記の記事によると、現在は2010年と比べてレコードの生産は6.8倍になっているようです。アナログ復権として、元々レコードはCDや(日本ではMD)の時代からも注目されていたと思いますが、そもそもCDという文化すら知らず育っている人が大人になってきているので、よりアナログへの関心が高まっていると言った具合でしょうか。日本にビートルズなどのレコードを買いにくる外国人観光客もいます。カセットテープも同様に人気が出ていると聞いています。こういう現象は音楽で好まれる曲などにも起きていて、若い人たちにとっては古い曲であろうとも「新しい物」なので、古き良きとかではなく、やはり新しいことへの需要の一つなんだなと個人的には思うニュースでした。

参考)

www.asahi.com

 

★今週、気になったコラムを紹介★ 

gigazine.net

米国政府が国民を監視していることを暴露にしたことによって米国で反逆者となった元CIAの元職員であるスノーデン氏ですが、ロシアに身を潜めているニュースは世界中で話題になりました。そんなスノーデン氏の現在について、上記コラムでは記載されています。スノーデン氏は香港からロシアに行き、米国政府によりパスポートが失効されるものの、ロシアでは滞在許可が得られ、2014年には3年間延長して暮らせているようです。ロシアが滞在許可していることから個人的にも政治的なにおいはするのですが、彼は自走式ロボット「Beam+」を利用して、遠隔でプリンストン大学などで講演しているようです。彼はロシアで死ぬと公言しているようですが、これだけの知名度があるのでお金には困らないとは思いますが、何とか恩赦を受けて母国に帰れる日が来るのでしょうか。

 

Snowden氏のTwitterアカウントは以下です。

twitter.com

 参考)

Beam Pro 遠隔プレゼンスシステム|日本バイナリー

 

以上です。皆さんが気になったニュースはありましたか?次週も宜しくお願い致します!

 

※微力ながら極東、中東、ヨーロッパなどの国際関連ニュースの簡単な解説を個別にも行っております。質問や国際情勢に関して興味がある方はこちらから、基本的なことでお構いませんので、ご連絡くださいませ。また万一に情報に誤りがある場合はご連絡いただけると幸いです。そして、記事のリンク先の有効期限切れにはご了承ください。

 

RYOJI

 

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