No.244:週刊国際ニュース.Vol.11
こんにちは。お盆はいかがお過ごしでしょうか。先週に続いて毎週土曜日に勝手に独自の意見で語る週刊国際ニュースVol.11をお届けします!自分の情報量では書くとボロが出そうな時もありますが、これもポータルサイトの作成を構想して下積みとして書いていきたいと思います。今週もよろしくお願いします。
さて、先週の土曜日(8月8日)から今週の金曜日(8月14日)の間に起きたこととして気になったのは、中国の抗日戦争勝利記念行事の準備が進む、アウシュビッツ入場者数が早くも100万人超え、天津で爆発事故、マリのホテルに武装集団が襲撃、ギリシャ金融支援大筋合意、イスタンブールの米総領事館で銃撃戦、イラクでテロが相次ぐ、ロシア副首相が択捉島訪問などです。
・中国で開かれる抗日戦争勝利記念行事を巡って各国の動き
現在、軍事パレード演習も行われている「抗日戦争勝利記念行事(70周年)」が9月3日に北京で開かれます。中国は各国首脳を招待していますが、米国は同じく招待されている韓国に対して、「大統領が式典に参加すると米韓関係に影響が出る」と懸念を示したことが8日に分かりました。韓国は反日としては中国と同じ外交路線にいますが、安全保障を考えると韓国も板挟みな状況にいると見えます。中国はロシアと同様に第二次世界大戦への戦勝国としてのアピールをより強めたいものと考えられます。
日本の安倍首相も招待されているようですが、日本は参加に否定的なようです。ドイツのメルケル首相の対ロシア外交のように、モスクワで今年5月に行われたナチスドイツへの戦勝記念式典には参加しないものの、その後すぐにロシアへ個別に訪問する形を安倍首相も取れば、中国との関係悪化は防げるかもしれないなと個人的には思うのでした。(ロシアの戦勝記念式典はウクライナ問題などによりG7諸国首脳は参加しませんでしたが、メルケル首相は改めて個別に訪問していました。)
・アウシュビッツ強制収容所の来場者、今年100万人超える
過去最高の来場者を記録した昨年よりも早いペースで、来場者が100万人を超えたことが発表されました。今年1月には解放70年の追悼式が行われていたようです。アウシュビッツ(オシフェンチム)へはポーランドのクラクフからバスや鉄道で行くことができます。入場券を買うと、その場で適当にグループに割り振られ、一人のガイドが付いてツアー形式でアウシュビッツ内を周る流れになります。(日本人の日本語ガイドの方もいらっしゃると聞きましたが、僕は英語ガイドで周りました。)
・中国、天津の倉庫で大規模爆発
12日深夜に天津の「浜海新区」にある物流拠点で大規模な爆発が起きました。爆発は化学物質の倉庫で起き、死者は40人を越え、500人以上が入院しているとのことです。近くの日系企業にもガラスが割れるなど影響が出ている模様です。「浜海新区」は経済開発を進める特別な地域で、日本企業も多く進出しているそうです。負傷者の情報など正確な情報が共有されることを祈ります。
・襲撃されたマリのホテルで人質が救出
西アフリカのマリで、イスラム過激派とみられる武装集団がホテルを襲撃し、外国人を人質に立てこもる事件が7日に発生しました。8日未明に治安部隊が突入し交戦。マリ軍の兵士、国連スタッフ、過激派のメンバーなどが死亡したとのことです。国連スタッフはウクライナ人、ネパール人、南アフリカ人、マリ人などが犠牲になったと聞きましたが詳しい被害者はわかっていません。外国人を狙った身代金目的の犯行とも見られています。
2013年にフランス軍がマリへ軍事介入したのは記憶に新しいですが、今年5月にはマリ政府と北部マリ武装勢力の和平合意がなされていました。しかし、過激派は活動をここ最近、活発化させているようです。
・ナイジェリア北東部の市場でテロが発生
11日にまたナイジェリアでテロが起きました。北東部ボルノ州の市場で爆発が起き、47人が死亡したとのことです。北東部と言えば、過激派のボコ・ハラムが活動している場所なので、今回もボコ・ハラムの犯行ではないかとの見方もあります。
このブログで度々ナイジェリアのテロに関して取り上げてきましたが、5月下旬より就任したブハリ大統領がオバマ大統領と会談して議題に挙げたりとボコ・ハラムに対して強硬姿勢を見せていますが、その結果逆にテロが相次いでいる印象があります。
・中央アフリカ共和国のPKOトップが解任
中央アフリカで展開されているPKO(国連平和維持活動)の兵士らが住民へ性的暴行を行っていたことが発覚しました。住民が殺害されたケースもあるとか。そのため、12日に国連の潘事務総長はPKOトップを解任したとのことです。PKOの活動としては言語道断のことが起きていますが、それほど人がおかしくなってしまう厳しい現場なのでしょうか・・
・ギリシャ金融支援大筋合意
11日に欧州委員会は金融支援を巡りギリシャ、EU両者で大筋合意ができたと発表しました。3年間で約11兆8千億と見られています。14日のギリシャ議会では賛成で可決される見通しで、EUの財務相会合にて正式決定される予定です。ただチプラス首相は7月5日に国民投票を行って反緊縮派が勝利したものの、一転して緊縮策を受け入れている形でもあるので、緊縮策に反対している同じ与党との分裂が起こっているとのことです。
・イスタンブールのアメリカ総領事館前で銃撃戦
10日にイスタンブールのアメリカ総領事館前で銃撃戦が起き、警察官など3人が死亡したとのことです。犯人は男女2名で、女は拘束されたとのことです。この事件とは全く関係ないかもしれませんが、最近トルコはクルド人武装勢力やイスラム国勢力に対して空爆を行い始めたりと中東情勢にも積極的に関わり始めているので、トルコでこういったテロが増えないかが少し不安です。
・イラク東部で10日に、バクダッドで13日に大規模テロ
10日にイラク東部ディヤラ州で自爆テロなどが起き33人が死亡し、イスラム国が犯行声明を出しました。起きたのはシーア派の住民が多い場所で、先月にもディヤラ州でテロが起き120人が死亡していました。13日の朝にはバクダッドのシーア派住民が多く住む地区でもテロが起き、76人が死亡しました。これもイスラム国が犯行声明を出したとのことです。今週はイラクで2件も大規模なテロが起きてしまいました。
・ユーリー・トルトネフ副首相が択捉島を訪問
13日、北方領土問題として日本と意見の対立が続く中で、ロシア副首相が択捉島を訪問しました。ロシアは択捉島の観光地化に力を入れているのもあって、そのパフォーマンスとして訪れている面もあると思います。
ウラジオストクなどの本土からの交通の便も良くなるとか。ロシアは南にあまり島がないので、そういう所にもニーズがあるのでしょうか。しかし、日本としては択捉島は日本の島です。日本の立場を主張するためにも、年末に調整しているプーチン大統領との会談がカギになると個人的には思うのでした。
★今週の個人的に興味深かった記事をご紹介します
上記のアフリカ人口増加の記事を読むと、ウガンダは特に人口の増加が著しいということが理解でき目から鱗でした。また、次に中古車を輸出し、アフリカで利益を上げている日系企業「ビィ・フォワード」に関する記事ですが、とてもワクワクする記事でした。
同社がアフリカで構築したネットワークを活用し、日本企業進出支援サービスも検討されているとのことです。2050年には20億人にもなると言われているアフリカ。人口が増えると弊害が起こることも事実ですが、それは未来があることの裏返しなので、どんどんとアフリカを知りたいと思う今日この頃でした。
皆さんは、どんなニュースが興味ありましたか?