世界の記述

タイトルはマルコポーロより。旅行を主とした日本と世界に関するブログです。たまに政治・経済もあり。

外来のお祭りが普及する時


The parade St.Patrics day 2014 in Hollywood Florida
Vidar Stensen

 

昨日フィリピンもバレンタインデーでクリスチャンが大多数を占めるこの国ではお祝いムードでした。前日13日の金曜日は、おかけでジムはとても空いていました。日本以外では基本的に男性から、または互いにプレゼントを渡し合うのが普通でフィリピンでもそうでした。

 

このバレンタインデーは起源がよくわかっていないお祭りの一つだったので調べてみました。するとキリスト教が誕生する前の古代ローマで行われていたルペルカリア祭が発祥という説が。その祭りは2月中旬に女性達が半裸になって尻を叩かれる奇妙なイベントだったとか。それは安産になると信じられていたためです。

 

ローマ帝国はこの伝統的なお祭りを中々変えられなかったが、キリスト教が普及していくと価値観にそぐ合わなくなったため、当時の教皇ゲラシウス一世の時代にこのルペルカリア祭は禁じられました。その代わりに同じ時期に殉教をしていた聖バレンタインの話を持ち出したことで、今のバレンタインデーの由来となったそうです。

 

この聖バレンタインは結婚禁止令があったローマ帝国に反抗して投獄させられてしまった人物であったため、それがやがて次第に恋愛のイベントにつながり、家族や友人など好きな人にプレゼントする日になっていたそうです。

 

キリスト教国で流行っていったこのお祭りは、日本でも戦後からブームになります。それは、チョコレートを販売する会社がバレンタインデーと合わせてキャンペーンをしたのがきっかけのようです。特に1960年代に森永製菓などの多く会社がこのバレンタインに着目し、女性が男性にチョコレートを挙げるという日本独特の文化を築いてきました。

 

元々バレンタインデーは、クリスマスと同じように、日本は馴染みの薄い国だったので、経済効果を期待した多くの会社が築いてきた側面が強いようです。また、日本人の多くは基本的にお祭りが好きだと思うので世界の色々なお祭り文化を取り入れては日本流に変わっていく傾向があります。

 

例えばハロウィンも同じです。今では日本のコスプレパーティのようになっていて、終いには仮装している僕が仮装していない人にTrick or Treatと言われるなんてこともありました(笑)もう内容や発祥は正直どうでもよくて、お祭りの感覚が好きな人が多いのだろうと思います。まさに「お祭り」という言葉がぴったりです。

 

1970年代にはすでにバレインタインデー市場は大きくなっていたようで、そこで貰ったお菓子を1カ月後にお返しするという文化「ホワイトデー」が生まれました。お菓子販売会社がこういった日を創出することで、さらに売り上げを大きくしようとしたので、これは日本独特のイベントです。

 

こうやって考えると日本風にアレンジさせてきたお祭りはとても多いと思います。そこで僕がこれから日本で流行りそうだなと考えているのは、3月17日のセントパトリックデーというアイルランドのお祭りです。これは、アイルランドキリスト教の普及に努めたセントパトリックの命日が由来で、アイルランドを中心に多くの国でこの日を祝います。

 

この日にはアイルランドの色でもある「」色の服を着て、パレードのような物を行うそうです。その日には、緑色のビールが出たり、町中が緑色になることで有名です。僕は仮装が好きな日本の多くの人がそのうちに始めるだろうなと思っています。実際にすでにアイリッシュパブなどで祝われているかもしれませんが。皆さんはどんなお祭りが好きですか? 

 

RYOJI