世界の記述

タイトルはマルコポーロより。旅行を主とした日本と世界に関するブログです。たまに政治・経済もあり。

昔の旅と今の旅


Technology is a given
 Scott McLeod

 

こんにちは。今、当方フィリピンに滞在していますが、先週まで同部屋に日本人の先輩がいました。彼は30年程前にバイクで北南米アフリカユーラシア各大陸などを周って地球を一周したことのある旅人でもあったので、旅行の話を合間にしていました。

 

今の時代と30年前の旅を比較すると、冷戦などの政治的情勢の変化というよりも当時インターネットがまだ普及していなかったので、やはり旅人が得る情報量が圧倒的に違うことに気づかされます。日本人も英語を使える人が増えていると思いますが、それに加えて、単語があまりわからなくても、なるべく非言語でホステルをオンライン上で予約できる環境も整っていくと思います。

 

 

30年前当時はベルリンが東西で分かれていたりと、今では体験できないことはありますが、それは今の時代も同じで、現在のイラクやシリアなどのように既存国家の支配地域もこれから変わっていく可能性はあって、「この国は昔こうだったの?」なんてことは30年後に思うことはあるでしょう。

 

しかし、アフリカの田舎の街で、そこに住む共同体の人が泊めてくれたり、遠い国から旅人が来たということで宴会を開いてくれたりするエピソードを聞くと国際情勢は関係なく、基本的な人間同士のつながりは変わらないのだなと興味深かかったです。

もちろん、日本人など東洋人を見たことがない人が多かったり、今より多様化していない時代では、例えば南米などですれ違って差別的発言をしてくる人の割合は昔の方が多かったとは思います。

 

情報が多くあると、旅をするためにどうしてもその国の情報や写真を見てしまうと思うので、未知なる世界と出会う可能性が狭まっていくと思います。そのため、これからは知らない国に行く前にもうすでにその国のことを事前に詳しく知ってしまう時代のため、これからの旅行は偶然が生み出すもの、例えば人との出会いやそこでしかできない実体験が価値になっていくのではないかなと考えています。

 

実際にフランスに行ったことがない人もフランスのことを、行ったことがある僕よりも詳しい人は沢山いると思います。ただ自分としては、語るだけになってしまうのは嫌で、実際に行かないと気持ち悪かったので旅行をしていた気はします。実際に行くことで、その国について語ることができるかな?という自己暗示です。

 

また、知識だけでは中々知ることができない国は北朝鮮など情報統制がされている稀な国しかないので、僕は逆に国家の括りがどんどん薄れていくこの時代に逆行して、敢えてドメスティックに旅をすることで楽しみを見出すこともあります。

 

例えば、車や携帯電話、あらゆる仕組みなどが世界中で共通点が増えてきてしまっているのでフィリピンに行ったら、ルソン・ビサヤ・ミンダナオなど全て通した共通のフィリピンっぽい所を見つけていくような逆のプロセスです。

 

旅の話をしていると「ここの国行ったんですね。こういう人はやっぱり多いんですか?」というような質問を受けることもあります。今は本当に何も知らない所に行くという感覚ではなく、そういった自分が予めもっている知識を確認しに行く旅になってきているとも言えます。

 

そのため、僕は「今自分は異国にる!」ということを敢えて意識しようとしたり、それを写真などを通して色々な人にその国の特徴を伝えることが楽しかったりします。今後、「その国っぽい」ことがどんどん減っていくと思っているからです。

 

それは、自分が外国語を話せなくても自動翻訳機で伝えることができたり、仮想通貨の流れが加速してお金に関して国家に拘わらない人がでてきたら、よりグローバル化は加速すると予測しているのもあります。

 

そして、僕はここ最近の国が定めてきた「言語」や「お金」というツールを乗り越えていくテクノロジーの進化を考えていくと、やはり宇宙を旅行することが人類の目標になっていくのではないかと思い、本当に近いうちに団体旅行者が火星に行ける気もしています。これを言うと、変わり者と思われますが(笑)

 

そして昔のバックパッカーのように、「得体の知れない物を見たい」という気持ちで出かける人間が増えていくのではないかと思います。以上、昔の旅、今の旅、未来の旅を考えてみました。


RYOJI

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