世界の記述

タイトルはマルコポーロより。旅行を主とした日本と世界に関するブログです。たまに政治・経済もあり。

極東ロシアへの旅行のきっかけを作った


大分ブログの更新が止まっており申し訳ございません。現在、ロシア及びフィンランドを旅行し、スウェーデンまで来ております。(スウェーデンからノルウェーの間でブログを更新しています)

 

僕が学生時代の頃は、韓国などの近い国はいつでも行けるため、時間があるうちは先に南米などの遠い国へ行っておこうと思い、遠い国を選ぶ傾向があり世界一周を行いました。

 

そして、大卒後に就職して休みが取りづらい環境になると、「いつでも行けると思っていると行く機会を逃すかもしれない」ということで韓国へ行ったり、中国や台湾などの近い国を繰り返し訪問しました。しかし、それでも、まだ近い所で行っていない国と地域がありました。それは極東ロシアでした。

 

極東ロシアと言うと、ウラジオストクハバロフスク樺太サハリン)のユジノサハリンスク、自然が好きな方ならカムチャツカ半島などが有名です。ロシアは今まで全く興味がなかったのですが、友人がウラジオストクに訪れたことがあったため、何となくいつか行きたいなとは思っておりました。

 

そして2年前くらいからロシアを知ろうと思い、試しにロシアで流行っているVKというロシア版Facebookに登録して、多くのロシア人やウクライナなどの旧ソ連の人達と(英語で)交流をしました。

VK:https://vk.com

 

すると、実際に日本に興味がある人が多いことに気づくことになりました。アニメなどの日本のサブカルチャーに対して興味がある人がとても多い国の1つだと思います。また女性だとビジュアル系が好きな人が多い国だという個人的なイメージがあります。(例えばOROCHIというビジュアル系バンドが好きな、ロシアやウクライナの女性もいて、このバンドはロシアやウクライナなどでライブをしているようでした。)

 

極東ロシアでは日本との距離が近いのもあるのか、日本の車や言語など、いわゆるサブカルチャー以外に興味を持っている人も多いように感じました。そのため、彼らに比べると、僕はロシアに関しては歴史以外、全く知らないなと考えながら旅を続けることになりました。

 

よくロシアを旅するというと、日本人に限らず心配をされますし、自分自身も他の国に比べて緊張感を持って旅をしていました。こういうロシアにマイナスイメージがある理由を、多くの人が思うイメージを基にまとめて考えてみました。

 

・極寒の地で旅が大変そうだから

 ロシア連邦内のサハ共和国はマイナス70度くらいまで行くそうです。しかし、夏のシベリアは30度を超しますから、寒暖の差が100度になる地域も。

 

・シベリア抑留などの負の歴史があるため

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(先日、ハバロフスクにある日本人墓地をお参りしに行きました)

終戦直前の混乱期に日ソ中立条約を破ったソ連によって、多くの日本人が極寒のシベリアで労働を強いられて多くの日本兵が亡くなりました。

 

・テロなど国内での対立など治安が悪そう

ロシアは面積の大きいだけに多民族国家で、100を超す共同体をまとめた国がロシア連邦だそうです。僕たちが一般にイメージするロシア人はスラブ系の人達ですが、多くの日本人と同じ顔した極東の少数民族中央アジアの人々、またチェチェンコーカサスの人々などが互いに住んでおり、民族主義者や独立を模索するテロリストも中にはいます。外務省の邦人の被害データを見ると、実際に治安があまり良い国とも言えません。

 

・サービスが悪そう

旧ソ連時代のアエロフロート(ロシアの航空会社)を知る人でロシアの航空会社に対してマイナスのイメージを持っている人と旅中に会ったことがあります。また、これも旧ソ連時代のイメージですが、トイレが汚い、値段の割にはサービスが良くないという所が起因していました(当時は社会主義だったため)しかし、僕はアエロフロートは4回利用しましたが、現在は特に問題ありませんでした。また、街の普通の店も特に対応が悪いとは感じませんでした。

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バンコクからモスクワに行く際に利用したアエロフロート機内食) 

 

外交政策

何かと強硬な外交政策を取り、米国とも対峙することがあるため、EUなどでは今回のウクライナ問題に関しては、ロシアを脅威に感じている人も多いのが実情です。

 

以上、ロシアの悪口のようになってしまいましたが(笑)何かとソ連時代の負の面を引きづっているようにも思います。しかし、こういったイメージをイメージのままにするのか、旅をすることで自分の目で見て自分なりの考えを持つことができるかがやはり重要だと、旅をしていて日々感じます。

 

昔の日本の旅人は安価でヨーロッパへ行くためにシベリア鉄道を使っていたこともあり、今でもシベリア鉄道は多くの日本人の心を魅了しています。また、世界で一番深く自然豊かなバイカル湖もあり、サンクトペテルブルクなどロシア文学が好きな人にはお馴染みにもドストエフスキーのゆかりの地もあります。

 

どこの国も観光資源はあるので、旅行はきっかけを持つことが最終的に大事なんだろうと常々思っています。この人が行ってみたら楽しそうだったから自分も行ってみたなんていう単純な理由はかなり影響がありますし。

 

そのため、僕は逆に日本へ行くきっかけを作れたら良いと思い、現在はなるべく現地の人と交流する旅をしており、願わくば日本への関心を持ってもらいたいとも思っています。そして、僕も今回の旅行を通じて、ロシアに対してマイナスなイメージを持つ日本や世界の友人に対して減らしていければと良いと思います。

 

そのためには、結果的に危ない経験をせず、無事に旅を終えることことが重要ですが、僕はとても良いロシアの友人に恵まれたため、無事に極東ロシアであるウラジオストクハバロフスクの旅を終えることができました。

 

新しい土地に足を踏み入れることは、とても楽しくて止められない。

 

RYOJI