No.365:週刊国際ニュース.Vol.54
こんにちは。先週につづき勝手に独自の視点で語る週刊国際ニュースVol.54をお届けします!日本だと雰囲気的に国際ニュースがフォーカスされづらいのと、もう少し幅広い地域のニュースを知れたら良いよな・・と思っているのもあって、自分から国際ニュースを書いてしまおう!と思い毎週更新しております。更新し続けて1年経ったので、現場系で何かやっていこうと思っておりますが、忙しくてまた1週間が経ってしまいました・・という言い訳な今日この頃です。
今週気になったのは、米国フロリダで銃乱射、上海空港で爆発、英のEU残留派議員銃撃、イラク軍がIS支配のファルージャ陥落、リオ州が財政難で五輪開催に非常事態宣言、米国サウジ会談、中国軍インド進入、ノルウェーがロシアに対抗し軍拡、日本最古のクリスマス、世界の仮想通貨ランキングについてなどなどです。
・米国フロリダで銃乱射事件
6月12日の未明にオーランド(フロリダ)のクラブで銃乱射事件が起こり、49人の死亡が確認されたとのことです。米国史上最悪の被害者を出したとのことですが、銃乱射事件が起こるたびに、米国では銃への需要が高まるという話も聞きます。射殺された犯人はイスラム国(IS)への忠誠を誓っていたということですが、詳しい犯行理由はまだわかっていないようです。他の武装集団でも使う手口かもしれませんが、今回は個人でイスラム国の名前を利用して犯行した可能性があるかもしれません。ただトランプ氏は、イスラム圏からの移民問題と結びつけて、国民を煽るツイートをしていたようではあります。
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・上海浦東国際空港で爆発
6月12日に上海浦東国際空港で手製の爆発物を爆発させ4人が負傷し、犯人の男は自ら首を切り重体ということです。犯人は借金苦であったと伝えられています。日本の新幹線で火災事件も同じですが、関係のない人を傷つけるのは止めて欲しい限りです。
・EU残留派の英女性議員銃撃され死亡
6月16日にイギリスでEU残留派として活動していた議員が、銃を隠し持っていた男に銃撃されたとのことです。事件により英中銀総裁が、同日に控えていた講演を中止したというニュースも聞きました。この事件が23日に控える国民投票にどのように影響を与えるかはわかりませんが、ご冥福をお祈りします。
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・IMF、英がEUを離脱した場合、GDP最大5.6%下押しと発表
6月17日にIMFは英国がEUを離脱した際に、2019年にはGDPが残留時と比べて5.6%下がると発表したようです。理由は自由貿易協定の恩恵を失うことが大きいとありますが、IMFがこの時期に発表することは英国の国民投票にも影響を与えそうですね。個人的な感覚では僅差ではあるものの残留に決定するのではないかと思っていますが。また、英タイムズ紙はEU残留を支持しているようですね。
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6月17日にイラクのアバディ首相は、ISが実効支配していた西部のファルージャを奪還したと発表しました。下記の参考記事では兵隊がビクトリーサインをしています。アバディ首相は次はモスルの陥落を目指していますが、イスラム国はかつて支配していたイラクの半分以上を失っていて支配は縮小を続けているようです。
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・リオ州が財政難で五輪開催に非常事態宣言
6月17日にリオ州は財政難によって、リオ五輪開催に伴う公共サービスの提供などで責任を果たせないとして非常事態宣言を出し、ブラジルのテメル大統領代理(現在、ルセフ大統領は職務停止中)は緊急支援を表明したようです。リオ五輪の開催は元々多くのブラジル国民から反発を受けていました。今年の同州の財政赤字は約5800億円ほど見込まれているようです。日本でも五輪開催にかかる経費は問題視されていますが、五輪後のことも考えて欲しい限りです。また、五輪はこれから低コストで運営する流れに変わっていくかもしれませんが。
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・米大統領とサウジ副皇太子が会談
6月17日に米大統領とサウジアラビアの副皇太子が会談したようです。現在イスラム国と対峙しているイラクへの支援とシリア情勢について協議したようです。原油シェアの低下とイエメンへの軍事介入などで財政が苦しい状況に立っているサウジアラビアですが、間接的に対立しているイランと米国の関係も注視すべき問題でしょうし、一方で米国は両国と敵対しないようバランスを取って欲しい所ですね。もちろんロシアとも。
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・中国軍インド北東部に進入
インドと領土権争いを続けているインド北東部で6月9日に中国軍が3時間に渡って侵入していたことがわかったようです。6月10日に日本近海で日米の共同訓練にインドが参加していたことに対する牽制とも見られています。日米というよりも元々、米国とインドが共同で訓練していたものに昨年から日本が参加している形のため、中国はインドの日本との関係に敏感になっているのかもしれません。しかし、中国が活発に動いている南シナ海問題については、インドは特に言及していないようで、なるべく中立を保っているようです。
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・ノルウェーがロシアの脅威に対抗して軍拡
昨今、東では中国の動きに対して主に日米が牽制している形になっていますが、西ではロシアに対してNATOやEUが牽制しているのが垣間見えます。先週はNATOがポーランドで軍事演習(アナコンダ)を行っていました。まるで冷戦に似た状況ですが、北欧のノルウェーは国防予算を増額すると発表し、冷戦後最大の軍備拡張になるようです。
・日本人大学生たちが中国体験の旅に招待
6月14日に日本人大学生98人が中国体験の旅に招待されたようです。目的は両国の文化交流だそうで、日本大使館の公使らも出席し挨拶をしたようです。とても素晴らしいイベントとは思うのですが、個人的には関係が改善されていないことを前提にしていて、またそれを国が主催しているのは半分変な話だなとも思います。今の時代は個人的に旅行して普通に両国民同士が今でもどこかで交流しているような時代だと思いますので。記事を読んでいて気付いたのですが、日本大使館の公使はBOWWOWのリーダーの方と同じ名前がなのですね。
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★今週、気になったコラムを紹介★
日本のクリスマスは日本人の私でも不思議に感じる所はありますが、キリスト教の国ではなくともクリスマスを「恋人」と過ごして祝うような独特な文化は今や日本だけでなくアジア諸国でも広まっていると思います。そんな日本のクリスマスはいつから始まったのかという紹介の記事です。キリスト教が禁止されるまでは、イエズス会が訪れて日本でもキリスト教が普及していましたが、16世紀半ばの長崎ではクリスマスの日に贈り物を渡すという日本独自の風習が広まっていたようです。また驚きなのが、今の日本人と同じで、当時も異文化への憧れからキリスト教ではない人も加わっていたらしいのです。
Bitocoinを筆頭に仮想通貨が広まっている現代社会ですが、その仮想通貨も様々な種類が存在します。そんな世界の仮想通貨と市場規模がランキングになっている記事です。こんなに多くあるだけで個人的に何だかワクワクしてしまうのですが、BTC(Bitocoin)に続き、ETHとLTCとXRPと続いています。BTCの時価総額は1兆1700円という圧倒的に信用されている仮想通貨になっていますね・・。
以上です。皆さんが気になったニュースはありましたか?次週も宜しくお願い致します!
※微力ながら極東、中東、ヨーロッパなどの国際関連ニュースの簡単な解説を個別にも行っております。質問や国際情勢に関して興味がある方はこちらから、基本的なことでお構いませんので、ご連絡くださいませ。また万一に情報に誤りがある場合はご連絡いただけると幸いです。そして、記事のリンク先の有効期限切れにはご了承ください。
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