No.361:週刊国際ニュース.Vol.52
こんにちは。先週につづき勝手に独自の視点で語る週刊国際ニュースVol.52をお届けします!日本だと雰囲気的に国際ニュースがフォーカスされづらいのと、もう少し幅広い地域のニュースを知れたら良いよな・・と思っているのもあって、自分から国際ニュースを書いてしまおう!と思い毎週更新しております。今日はボランティアのため熊本に来ています。疲れてウトウトしております…
さて、毎週53回に渡って記載し続けたこの週刊国際ニュースも一年が経過しました。
・週刊国際ニュース.Vol.1 - 世界の記述 (2015年6月6日)
変な癖で習慣化した物は一年は続けないと気が済まないタチで書き続けてきましたが、この1年間の世界情勢を振り返ってみると(次回に詳しくまとめますが)ざっくりに原油価格下落、様々な感染症が流行る、中国の海洋進出、ロシア経済落ち込む、シリア内戦が依然として継続、ISによるテロが活発化する、トルコが中東混乱に巻き込まれ欧州でも大きなテロが起き始める、ウクライナ問題が徐々に解決に向かう、ナイジェリアなどでボコ・ハラムのテロが活発化、南米(ベネズエラなど)の経済不安が広がると言った形かと思います。
次に、今週気になったのは三菱マテリアル和解、ムスダン発射失敗か、迫るペルー大統領選、セーヌ川増水、青函トンネルを越すアルプスのトンネル開通セレモニーとアイアンメイデンがバッティング?、WHOが再びエボラ終息宣言、OPEC会合、高速鉄道建設巡るスペインとサウジの駆け引き、IMFとEUの溝を埋めたラガルド女史、世界における米国の役割などなどです。
日中戦争時に北海道や福岡で強制連行があったとする件で、三菱マテリアル(旧三菱鉱業)と中国人の被害者団が和解したとのことです。ニュースを見る限り、外野から見るとお互いが未来志向で和解できているような印象でした。しかし、民間企業としては何をしても一定の悪いイメージを持たれる、こうした政治に絡む問題に取り組むのはとても大変ですので、国同士である程度解決できたら良いのかなと思います。俺も俺も!と便乗する悪い人達は必ずいますからね…
北朝鮮が5月31日の午前にムスダンと呼ばれるミサイルを発射したものの、失敗に終わったとのことです。エンジンに欠陥があったとか。これだけ勢い良くミサイル発射をし続けて技術力も含めてアピールを続けた北朝鮮ですが、これを機に動きが鈍くなると安全保障的に良いですね。
前回のペルー大統領選にも出ていたフジモリ大統領の娘のケイコ女史ですが、世論調査ではリードを失っているとのことです。本日6月5日にペルーの大統領は決選投票が行われるらしく、この記事の結果通りか、または逆転するかはすぐにわかることになりますが紹介しました。日本人としては日系人ということで関心が高いニュースでもありますが、もう1つの観点としては比較的若い大統領で女性というのも新しいのかなと思います。
参考)
前回の大統領選は自分がペルーに行って時間が間もなかったので、ペルーの左派ウマラ大統領当選のニュースは覚えていますが、それからはや5年。前回も大統領候補になっていたフジモリ大統領の長女ケイコ女史が今回では支持率トップになっているようです。日本時間の明日には6月に決選投票に進む当選者がわかるようですが、やはり親が大統領というのはどの国でも大きなインパクトがあるのでしょうか。
No.346 :週刊国際ニュース.Vol.45 - 世界の記述
5月19日に地中海に墜落したエジプト航空機ですが、フランス海軍の艦隊がブラックボックスを探知したとのことです。ブラックボックスが発見されることにより、テロだったのかどうかなど原因究明に近づきます。
5月31日にパリのイダルゴ市長は、北アフリカなどからの難民が地中海で渡航に失敗して被害を受けていることを受けて、パリ北部に数百人収容できるキャンプを作ることを発表しました。ボランティアと同じ感覚で難民の受け入れに動くことができるのは、ヨーロッパならではないかなと思います。現在フランスはセーヌ川の増水による洪水の被害に遭っていますが、そちらも心配な状況です。
参考)
6月1日にアルプス山脈を縦断する全長57.1キロのゴッタルドベーストンネルが青函トンネルを3.2キロ上回る形で開通したようです。日本人としては青函トンネルを越されるのは悔しいことですが、どれだけ需要があったのか気になる所です。また、個人的な話ですがアルプス付近は自分の中で全く詳しくない地域ですので行きたくなってしまいました。式典はスイス南部の町で開かれ、ドイツのメルケル首相やフランスのオランド大統領などが駆けつけた訳ですが、(真実かわかりませんが)チューリッヒ空港では両者の飛行機がメタルバンドのアイアンメイデンの飛行機とかぶるというミラクルがあったようです。笑
前: メルケル首相が乗るドイツ政府の飛行機
— Clara Kreft (@808Towns) 2016年6月2日
真ん中: オランド大統領が乗るフランス政府の飛行機
後ろ: ヘヴィメタルバンドのアイアン・メイデンの飛行機
チューリッヒ空港にてって pic.twitter.com/oDXtcoJ4AM
6月1日のWHOの発表によると、ギニアで再発していたエボラ出血熱は終息したとのことです。エボラの流行を止めるための対策で、西アフリカ地域の国の内部ではイザコザが度々起きていただけに治安的にも良いニュースです。2年前は旅行者の間でも不安が広がっていたことを思い出します。
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エボラ出血熱は落ち着いてきており終息宣言が出されましたが、その後シエラレオネで感染者が見つかったようです。この死者に接触した人を探すため、警察が商店に業務停止命令を下した所、若者や女性が警察に対し石を投げるなどの衝突が起こり3人が重傷とのことです。警察に対する不信感が垣間見えます。
No.324:週刊国際ニュース.Vol.35 - 世界の記述
6月2日に石油輸出機構(OPEC)の会議が行われ、先月カタールで開かれた主要産油国会合でOPECに持ち越されていた「増産凍結」「生産目標の設定」については、今回も見送ったとのことです。OPECの機能について市場がどう捉えているかは、一進一退している原油価格に表れています。
参考)
2月17日にイランは、サウジアラビア、ベネズエラ、カタール、ロシアといった産油国から原油の生産量を増やさない提案をされていて、イランもその考えと一致したようです。供給超過による原油安に歯止めをかけるため、生産調整に向けて産油国は連携して動いている様子です。
No.330:週刊国際ニュース.Vol.38 - 世界の記述
★今週、気になったコラムをご紹介★
記事によるとサウジアラビアのメッカからメディナを結ぶ高速鉄道の建設はスペインの会社が受注しているようで、線路に溜る砂漠の砂の問題で工事が難航している問題があるようです。またそんな中で原油価格の低下などで財政難が叫ばれているサウジ側の支払いが滞っているとのことです。これに対してスペイン側は法的に訴えることはしない方針らしく、その背景について両王室の関係を含めて記載されています。また、この鉄道は当初2017年1月に完成予定とされていましたが、完成まで更に14か月が必要ということが明確になったらしく、その事実にサウジはまだ了解していない状況だそうです。工期の遅れにはペナルティが伴うため、それと埋め合わせるかなど両者間の駆け引きが感じ取れる記事です。こうした事業はスペインとサウジアラビアのように国王同士がきっかけとなることもあるのですね。
大戦終盤そして冷戦頃から米国は世界を指導してきましたが、最近はその力が弱体化しているとする意見が国際情勢界隈では交わされてきています。トランプ氏など、昔の米国らしい孤立主義と言うのか、他国へ関与することを止めていく雰囲気も目立ちますが、記事はその方向こそ米国への代償になり兼ねないと説いています。確かに中国やロシアなどと比べても米国の同盟国は多く、教育レベルも最先端なので、米国は世界の警察として役割を担えるポテンシャルはあるなと再認識できる記事でした。こちらの記事の筆者は国防費も増やすべきとしています。また、移民の受け入れについても前向きですが、移民の多い国が一番力をつけてきたのは、アメリカの歴史が証明しているので一理あるかもしれませんね。
5月25日にEUの財務相会合はIMFとの長時間の協議の末にギリシャの債務軽減で合意しました。
EUはギリシャ改革案を暫定的に承認する模様です。しかし、記事によると債務軽減に関しては溝が深く、IMFは前倒しで大幅な軽減を求めているものの、ドイツなどは改革意欲を削ぐとして反対しているようです。
No.359:週刊国際ニュース.Vol.51 - 世界の記述
IMFはユーロ圏にギリシャの債務減免を強硬に求めて、ドイツの財務相などがそれに反対しておりましたが、IMFが最終的に折れた形に。この記事では、協議の場にいなかったIMFのラガルド専務理事の力があったからではと伝えています。実際の協議は難航していたようですが、協議にいたIMFの欧州局長がカザフスタンにいるラガルド氏と電話会議をする一幕があったため会議が長引き、その電話でラガルド氏が欧州の立場を尊重している認識を得られたことが今回の結果につながかったとのことです。ラガルド氏は何かと注目されている人ですね。
以上です。皆さんが気になったニュースはありましたか?次週も宜しくお願い致します。
※微力ながら極東、中東、ヨーロッパなどの国際関連ニュースの簡単な解説を個別にも行っております。質問や国際情勢に関して興味がある方はこちらから、基本的なことでお構いませんので、ご連絡くださいませ。また万一に情報に誤りがある場合はご連絡いただけると幸いです。そして、記事のリンク先の有効期限切れにはご了承ください。
RYOJI