世界の記述

タイトルはマルコポーロより。旅行を主とした日本と世界に関するブログです。たまに政治・経済もあり。

No.346 :週刊国際ニュース.Vol.45


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こんにちは。先週に続いて勝手に独自の視点で語る週刊国際ニュースVol.45をお届けします!日本だと雰囲気的に国際ニュースがフォーカスされづらいのと、もう少し幅広い地域のニュースを知れたら良いよな・・と思っているのもあって、自分から国際ニュースを書いてしまおう!と思い毎週更新しております。1年続くでしょうか…今週は殆ど家にはいませんでしたがニュースはそれなりに見ていました。

 

さて、先週の日曜日(4月3日)から今週の土曜日(4月9日)の間に起きたこととして気になったのはパナマ文書流出で各首脳にスキャンダル、米軍がB52を投入しIS作戦強化・日本とエストニアが首脳会談、NATOとロシアの理事会が再開、ペルー大統領選でフジモリ元大統領の長女が再び躍進、ブラジル市場(ボベスパ指数)ルセフ大統領弾劾による期待が膨らみ値上がり、ムヒカ元大統領日本で講演、マリーナベイ・サンズが好きな日本人、岩崎弥太郎など価値が下がった通貨に投資した商売人達などなどです。

 

www.afpbb.com

今週、世界中で大スキャンダルになっていたのはパナマ文書流出でしょう。パナマの法律事務所が税金のかからないタックスヘイブン租税回避地)での法人設立代行を行っているようで、そこでの情報が流出し世界中で大スキャンダルとなったようです。タックスヘイブンの場所としてはケイマン諸島は有名ですが、日本人や日本の会社もケイマン諸島で55兆円規模の租税回避をしているのではないかと噂されることもありました。今回は親族や友人の名前(ペーパーカンパニー)を利用したとしてロシア大統領、中国国家主席、英首相、シリア大統領、サウジアラビア国王などの情報が噂されています。事実だとしたら彼らは自分の国のことをどう思っているかも気になりなる所です。

ロシアや中国などと同じように日本は調査しない方向ですが、日本では消費税の増税をするなら調査すべきだという意見も出ています。中国は富裕層は政府を信用していなかったり、日本だと富裕層に対する税率が高いことが租税回避に拍車をかけているのかもしれません。今回の租税回避スキャンダルで、アイスランド首相は辞任しました。大企業や富裕層で真面目に払っている人達が一番モヤモヤしていることと思いますが、個人的には租税回避はグレーゾーンのために完全に阻止することは難しいので、法人税所得税ではなく、消費税が逆に重要視されていく時代になるのではないかという気もします。が、租税回避に厳しいイメージがある日本で明確な動きが出ていないのは不思議ですね・・。

参考)

アイスランド首相が辞任、「パナマ文書」の資産隠し疑惑で | ロイター

 

www.yomiuri.co.jp

G20が14日からワシントンで開く財務相会議において、タックスヘイブン租税回避地)による課税逃れに対する監視強化を協議する見通しのようです。 この記事には経済協力開発機構OECD)も13日に各国の税務当局による緊急会合を開くとしています。マネーロンダリングは解明できても、租税回避と判断できる根拠を探るのは中々難しいとは思いますが。

参考)

プーチン氏、パナマ文書疑惑に反論 「ロシア弱体化狙う試み」 | ロイター

中国外相「まずは明確な情報把握が必要」、パナマ流出文書で | ロイター

タイ政府、「パナマ文書」掲載の16人を調査 | ロイター

 

www.yomiuri.co.jp

タックスヘイブンにある投資信託から利益を得ていたことを英国のキャメロン首相は4月7日に認めたようです。所得税は支払っているので違法ではないとのことですが、節税策を取ったのではないかと思われるのは必至で、求心力が低下する可能性があると上記の記事では伝えています。

 

www.yomiuri.co.jp

4月8日に鹿児島県航空自衛隊ジェット機が墜落し、6人の死亡が確認されたと発表されました。場所は厚い雲に覆われていたなど原因が調べられていますが、隊員のご冥福をお祈りいたします。

 

www.afpbb.com

4月9日に米空軍はシリアとイラクにおけるISに対する軍事作戦を強化するため、B52戦略爆撃機の投入を発表しました。出動すると10年ぶりのようですが、軍事に詳しい人にとってはかなり強力な爆撃機という認識なのでしょうか・・?先週、ISに対して攻撃を加えたロシアに対抗している部分も少なからずあるのかもしれませんが、ISは劣勢に立たされそうです。

 

mainichi.jp

4月9日の検察の発表により、ブリュッセル同時多発テロに関連して逮捕された容疑者が、ブリュッセル国際空港の爆発現場から逃走した男だと認める供述をしたようです。男はパリ同時多発テロに関係したとして国際手配されていたようで、欧州におけるテロの関連性の解明や対策につながって、あのテロが無駄なものにならなければと思います。武器は流入は特に防いで欲しいです。

 

www.nikkei.com

4月8日に東京でエストニアのロイバス首相と安倍首相が会談し、サイバー防衛に関する知識協力を行う方針を確認したようです。エストニアバルト三国にある一番北の上ですが、そう言えばSkypeが生まれた国であったりとIT大国でしたね・・。東京にエストニア人がいたらソフトウェアエンジニアの方かな?と思ってしまう程です。

 

www.jiji.com

4月8日にロシアによるクリミア半島編入以来開かれていなかった「NATO・ロシア理事会」を再開するようです。米国とロシアのシリアにおける対立が緩まってきているのもあるのでしょうか。欧米とロシアの関係やウクライナの安定に近づいてきている印象はあります。

 

www.sankei.com

前回の大統領選は自分がペルーに行って時間が間もなかったので、ペルーの左派ウマラ大統領当選のニュースは覚えていますが、それからはや5年。前回も大統領候補になっていたフジモリ大統領の長女ケイコ女史が今回では支持率トップになっているようです。日本時間の明日には6月に決選投票に進む当選者がわかるようですが、やはり親が大統領というのはどの国でも大きなインパクトがあるのでしょうか。

 

www.jiji.com

ブラジル、ルセフ大統領リオ五輪に向けて行われるギリシャでの採火式出席を見送るようことにしたそうです。そんな彼女は今、野党からの弾劾の危機に直面しているようですが、ルセフ大統領弾劾に向けた支持が増えることで景気回復と財政再建を担う新政権が誕生するという希望的観測から、7日のブラジル株式市場においてボベスパ指数サンパウロ証券取引所)は世界の主要株価指数の中では最大の上昇となったようです。

参考)

ブラジル株:ボベスパ指数上昇-ルセフ大統領弾劾への支持増える - Bloomberg

 

www.lifehacker.jp

南米続きですが、個人的に昨年頃から日本人に人気が出てきたと思っているウルグアイムヒカ元大統領が、4月7日に東京に来て大学生に向けて講演したようです。ざっくりした説明にはなりますが、彼は質素な生活をつらぬいて大統領の仕事に従事していたことで世界的に尊敬されています。そんな彼が講演した4つの教訓が上記の記事には載っています。

日本は高度経済成長を経験して今は経済力を落としている国で、華やかだったバブル時代とやたら比較されやすく、今の若い世代は昔の若い世代の消費社会を否定する形で、お金や物だけが幸せではないという考えを持っている人も多いと思います。そういう人達への心を刺しているのでしょうか。幸せという概念に迷走しやすい日本社会なので、自己啓発的な意味でも本は広まっていくかもしれませんね。ただ、あれもほしい、これもほしいと思うのも若い世代の特権なので、早いうちから悟ると人生に飽きてしまうこともあると思うので難しいですね・・。

 

★今週、気になったコラムをご紹介★

gigazine.net

上記はTED動画の紹介記事ですが、内容は民泊プラットホーム構築の草分けであるAirbnb設立者による話で、見知らぬ人とでも「信頼関係」を築くことができることを知ったことからビジネスにつなげていった話が紹介されています。確かに「知らない人」と知り合う方法は多様化していて、Airbnbでは知らない人を知るためには、それまた知らない人からのレビューが参考になったりします。僕は自分が知らない人程、興味があるので自分から声をかけにいくことは多々ありますが、人間関係は古来より「誰かの紹介」により警戒心が解かれる要素はあると思います。

 

news.mynavi.jp

広告が表示される可能性がありますが、上記の記事はなぜ日本人はマリーナベイ・サンズが好きかがCEOのインタビューによって掲載されています。マリーナベイ・サンズはシンガポールにあるリゾートホテルで三棟のビルに船が乗っている形をしていて、屋上にはプール「サンズ・スカイパーク」があり見晴らしは最高のようです。ここの利用者は日本人に多いみたいですね。そもそも、記事によると外国人旅行者の中で日本人は特にシンガポールでの消費が盛んなのだそうです。シンガポール関係で成功している日本人も多いからでしょうか。僕も世界を旅行をしたので、なぜここは日本人ばかりなのかと思うような場所も度々目につきました。例えば、フランスのモンサンミッシェルなど。ここも、どういう経緯で日本人に人気になったのかを知りたい所ですね・・

 

zuuonline.com

三菱財閥安田財閥の祖である岩崎弥太郎安田善次郎、ブラジルの両替店など通貨取引で稼いだ例が記載されている記事です。貨幣価値が下がっている通貨を投資の対象と捉えている訳ですが、最近までで言うとビットコイン(仮想通貨)などの例もありそうですね。蛇足ですが、岩崎弥太郎の若者に頭を下げると思うと情けなくなるので、金に頭を下げろという名言(?)を最近見て、気に入りました。

 

以上です。皆さんが気になったニュースはありましたか?次週も宜しくお願い致します。

 

※微力ながら極東、中東、ヨーロッパなどの国際関連ニュースの簡単な解説を個別にも行っております。質問や国際情勢に関して興味がある方はこちらから、基本的なことでお構いませんので、ご連絡くださいませ。また万一に情報に誤りがある場合はご連絡いただけると幸いです。そして、記事のリンク先の有効期限切れにはご了承ください。

 

RYOJI

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