世界の記述

タイトルはマルコポーロより。旅行を主とした日本と世界に関するブログです。たまに政治・経済もあり。

No.291:国際情勢への理解と未来


stepping into the future

Anjan Chatterjee

 

世界で仕事を知るためにはある程度、国際情勢への理解をしていた方が良いなぁと思う今日この頃です。個人の考えとその人が国籍という形で所属している国の政府見解は異なることが多いのため、学者的に学ぶことはあまり意味がないことだと思っていますが、世界史が得意だったことは旅をする際には少し役に立った気はします。

 

そんな国際情勢に関しては、僕は当ブログで毎週「週刊国際ニュース」という形で毎週記載しています。そのために毎日国際ニュースをチェックしています。中南米やアフリカのニュースが取りづらい感じはあるものの、日本語の記事だけでも大体の国への理解ができることに気づきました。

 

また毎日チェックしていると、国際ニュースに関して世間で話題になる前(火種の段階)から気づけることも沢山あります。それだけ多くの日本人の国際ニュースへの関心が薄いとも言えるとも思います。今頃シリア難民に注目してインタビューしているのかという感じで。なので、将来的にキュレーションもできたらなと思って続けているのですが、今日はそんな国際情勢への理解について書いていきます。

 

国民国家の成り立ちを知るという意味で、世界史はある程度勉強していた方が良いと思いますが、個人的には第一次世界大戦終了後からの歴史を振り返ることが今の国際情勢を知る理解が早く進むのではないかと思います。

 

特に第二次世界大戦を機に世界秩序はかなり変わったと思います。当時は大国同士が他の国を口実にせず真向で戦う時代であり、結果として日本やドイツが敗北、ブレトン=ウッズ体制とその崩壊、国際連合の発足と戦勝国が常任理事国となってパワーを持ち始める、冷戦が始まりアメリカとロシアは今でも世界の諸問題を巡ってはプロレスの如く対立している、イスラエルが建国されパレスチナ問題が起こる、中東のクルド人問題や民族・宗派による国家建設をめぐる対立、EUの誕生、9.11以降テロへの意識が高まり、中東やアフリカでイスラム過激派の活動が注目されるなどなど・・・。 

 

こうして歴史を振り返っていくと、未来を何となく予測できる気にもなってきます。それは今の価値観はここ最近できたものなのだと気づき、多少の予測がつくからです。例えば、Googleなどのグローバル企業の誕生やインターネットによって様々な情報を得ることができる個人が続々と誕生しているので、昔ほど典型的な●●人という人が減っていき、国のアイデンティティや機能が弱くなっていくことです。

 

NATOだとかEUだとか国のグループ構成は多少これから変わってくるかもしれませんが、実際にEUでは国家間の移動が自由にできるようになりました。そのため、日本人が韓国という「外国」へ行く感覚とオランダ人がベルギーという「外国」に行く感覚は明らかに違い、後者は東京人が大阪に行くくらいの感覚じゃないでしょうか。EUのように一つの国の機能は世界的にも弱くなっていくと思います。移動の自由は保障されていなくても、明らかに他の国の人と生活する機会は増えており、世界大戦でも起きない限り止めることができません。

 

日本は濃いオリジナルの文化が沢山あったり、日本人は定住する傾向があって、いわゆる「島国的な人」が多いと言われていますが、日本人も同じように国際化していくと思います。入管が移民を制限して厳しくなることがなければ、国際結婚もどんどん増えるでしょう。外国人との出会いも多くなってきているからです。もう古くさい国際交流イベントもなくなっていくことでしょう。

 

日本にも保守的な人がいるため、見た目による民族対立のような物が起こるかもしれませんが、東洋人の顔をしていなくても日本人として誇りを持っているのは不思議なことではないですし、それにいちゃもんをつけ始めると今のハーフの子が少し可哀想です。実際にアイデンティティに苦しんでるハーフの子もいます。モデルとかだとブランドになるらしいですね。本人が努力した結果が表れているだけで後付けですが。

 

サッカーチームも色々な人種の日本人選手が増えて、昔みたいに「日本人選手の身長は低くくても、持ち前の細かいプレーを活かして外国人に勝った!」みたいな現象は減っていくと思います。こういう未来を予測をして、世界との関わり方を予め考えて行動するのは良いことだと思っていて、そのためには国際情勢に敏感になることでより理解できると思うのでした。

 

また、日本は人口減少が避けられない国なので、移民をどう受け入れるか、そもそも日本に来てもらえる国であり続けるのか、来てもらったとしても僕達の暮らしを豊かにするためにどうやってうまく付き合うかなど、必ず課題になる日が来ると思います。ロボットに代わるよりも可能性が高いでしょう。

 

景気が悪かったら、最初に外国人移民はヘイトスピーチなどでデモの標的になったりして治安が悪くなるでしょうから、予めこの問題が起こる前に解決できたらなと思っています。また、そこにビジネスチャンスもあると思います。

 

・保守的な部分の嫌な日本文化の理解もできそうな外国人移民とのマッチング

同調圧力がある、当事者じゃない人からのクレームがなぜか多い社会などなど・・)

・日本に住む外国人の配偶者をグローバル人材として積極的に活用する

(永住権はあっても仕事がない人が多く、女性は専業主婦も多い・・)

・外国をPRするイベントを開き日本人に良いイメージを持ってもらい、未然に差別問題を防ぐ(小国でよくわからない、ここの国の人・・という意識を減らす啓蒙活動。トルコが日本で親日国としてのブランドがあることや、GHQの占領政策で行われた米国ブランドの向上は個人的には成功事例だと思います。)

日系企業の海外へビジネスチャンスをより広げるために仲介する

法人税の軽減、工場建設、現地パートナー探し、現地の政情の共有など)

 

日本が本当にグローバル化して、今までの「日本人っぽい日本人」ばかりでなくなる地区が増えると、日本人を代表して外国人排斥を訴える人が出てくると思いますが、そのころには日本人の中でもグルーピングが出来ているような気もします。日本を出てしまう富裕層、日本にいるグローバルな人、貧困層などで固まるように。

 

以上、国際情勢を知る人が増えると、国と国との関係に対する理解が進み、あらゆる地域に関心を持つ人も増えていくと思います。それは、人口減少やグローバル化の流れの中で必要になってくる感覚だと思うのでした。僕も感覚として年々、国の壁が意識的に薄れていきている気がします。

 

もちろん日本人としての誇りはあるのですが、それは誰でも持ってくれたら良いという文化的な物になっている感じです。日本は常に独特の文化圏であり続けるだろうし、それを維持する人が国際化するだけの話だと思います。僕はここに日本のアイデンティティを見出しています。

 

一方でテクノロジーは進化しているので、人が減っても全体的に人間の暮らしは楽になっていくかもしれません。このように人的なものではなく技術革新で将来何が起こるかわかりませんが、こういった分野はこういった分野で、ある程度予測できて実際に動いている人もいるのでしょうね・・。この世界どうなるのでしょうか。

 

RYOJI

 

海外で恥をかかない「世界の新常識」

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