No.256：週刊国際ニュース.Vol.14
こんにちは。先週に続いて毎週土曜日に勝手に独自の意見で語る週刊国際ニュースVol.14をお届けします！そもそも国際ニュースがフォーカスされ辛いのと、フォーカスされても地域が限定的だったりします。そのため、もう少し幅広い地域のニュースを知れたら良いな・・と思っている自分から国際ニュースを書いていこうと思って始めました。今週もよろしくお願いします。
さて、今週はあまりチェックはできなかったのですが、先週の土曜日（8月29日）から今週の金曜日（9月4日）の間に起きたこととして気になったのは、安保関連法案に数万人が国会前で抗議、サウジアラビアの連合軍がイエメン北部を空爆、北京で抗日勝利記念式典が開催、オバマ大統領とサウジアラビアのサルマン国王が会談、バンコク爆破テロで外国人男性が逮捕、ソマリアで平和維持部隊が襲撃うける、数千人の難民がブタペストに、シリア難民男児の遺体映像が欧州で波紋を広げる、世界で盛り上がるEDM市場などです。
・安保関連法案に数万人が国会前で抗議
国際ニュースというよりも国内ニュースですが、安保関連法案の9月末までの成立を目指しているのに対して抗議するため、30日に国会前に12万人（主催者発表）が抗議デモを行ったとのこと。実際は3万人くらいではないかという声も。学生団体のシールズ関連で、就職先に影響するなど色々とネットでは賑わせているのを知っていましたが、僕は正直な所デモ関連のニュースには関心はなく、どれだけの世論を動かしているのか実感が湧きません。
・米国主導の空爆作戦にトルコ戦闘機が参加
29日にトルコ外務省は米国主導のイスラム国に対する空爆作戦に参加したと表明したようです。イスラム国に対しては冷静だったトルコですが、先月にこのブログにも取り上げましたが、実際にイスラム国によるものとみられる攻撃を南東部で受けていました。それをきっかけとしてシリアとの国境の管理に本格的に動き始めたような印象を受けます。また、同時にトルコはクルド人武装組織（PKK)にも軍事作戦を展開しているため、トルコ国内の治安悪化も不安な所です。
・サウジアラビアなどの連合軍がイエメン北部を空爆
30日にサウジアラビア主導の連合軍が、対立するイエメンのシーア派系の「フーシ派」組織に対して空爆し、イエメン北部で民間人17人とフーシ派メンバー14人が死亡したとのことです。対立はここ最近ずっと続いており、イランとサウジアラビアの冷戦に近い関係もイエメンに影響している複雑な問題です。
・イエメンのサヌアで二度にわたる爆発
2日に首都サヌアでシーア派のモスクで爆発が起こり、28人が死亡したとのことです。イスラム国が犯行声明を出し、シーア派に対する報復としています。イスラム国はスンニ派系組織のためです。イスラム国はサウジアラビアで活動をしている印象はありませんでしたが、サウジアラビアのシーア派モスクを攻撃していたりとシーア派に対する攻撃を周辺国でも繰り返しているようです。
・北京で抗日戦争勝利70年式典が開催
3北京で準備が進められていた抗日戦争勝利70年の式典が3日に開かれました。反ファシズム宣言をしたりと、中国は戦勝国としてのアピールを強める形になりました。予定通り、プーチン大統領や朴大統領などが参加しました。モスクワで開かれた独ソ戦終結のパレードと同じく主要国の首脳はあまり来ておらず、日本からは村山元首相も政府と関係のない立場で参加する予定でしたが、体調不良のために参加していなかったとのことです。
・朴大統領と習近平国家主席が会談
韓国の朴大統領と中国の習近平国家主席が会談を行い、11月初めに日中韓の首脳会談を開催することで合意したようです。中国は日米との対話が進んでいないので、板挟みの立場にいる韓国が、反日というのではなく平和的な調整役として動いてくれると良いなと思うのでした。
・バンコク爆破テロに関連して外国人男性が逮捕
先日バンコク中心部で起きたテロに関して捜査が進んでいます。そして、1日にタイの警察と軍が外国人の男をカンボジア国境近くの町で逮捕したとのことです。テロの犯人に関してはトルコ語を話せる男という話を聞いたりと、まだ情報が錯そうしている印象です。外国人だとすると目的は何だったのでしょうか・・
・ワシントンで終戦記念式典が開催
9月2日にワシントンでも太平洋戦争の終戦記念の式典が開催されたようです。この日は日本が正式に降伏文書に調印した日であることから、アメリカや中国などの連合国としては正式に終結した日となっているようです。
・オバマ大統領とサウジアラビアのサルマン国王が会談
2日にイラン核合意を支持する民主党議員が34名に達して、イランに対する制裁への解除見通しがたった米国ですが、米国にとってはイランとの関係が良くないサウジアラビアとの関係も大事です。そこで、実際に4日にホワイトハウスでオバマ大統領はサウジアラビアのサルマン国王と会談し、イラン核合意に対して理解を求めていたようです。また、イスラム国やイエメン情勢についてテロ対策についても話し合ったようです。実際にイエメン情勢はイランとサウジアラビアの関係が大きく影響を与えています。
・ソマリアで平和維持部隊が襲撃される
治安が最悪と言われているソマリアで、アフリカ連合の平和維持部隊の基地が1日にイスラム過激派組織のアルシャバブによって襲撃されたとのことです。平和維持部隊は奪還し返したものの50人が殺害されたとのことです。アルシャバブという組織は今まで知りませんでしたが、ソマリアを拠点に活動していおり、4月にはケニアなどの周辺国でも活動していたようです。
参考）：アルシャバブが越境テロをする理由 | ワールド | 最新記事 | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト
・数千人の難民がブタペストで混乱
地中海の密航船問題など、中東や北アフリカなどから難民や移民がヨーロッパに多く押し寄せています。そこで1日にドイツやオーストリアに向かうため、ハンガリー首都ブタペストの国際列車が発車する東駅に難民数千人が屯していたようです。ハンガリーは1日に駅を封鎖したため彼らが行場を失ったためです。4日も運行が停止されたため、難民や移民はブタペスト東駅で野宿していましたが、多くがオーストリアの首都ウィーンに向けて歩きだし、道路がマヒする状態にもなりました。
EUでは難民保護の観点から最初の国で受け入れ申請をする決まりがあるようですが、ハンガリーのオルバン首相は3日の緊急協議で「どうか来ないで欲しい、安全なトルコで留まった方が良い」とし、移民受け入れには消極的な発言をしたようです。「これはヨーロッパ問題ではなく、ドイツの問題だ」と少し責任転嫁するような発言も。ちなみにドイツはEUの中でも難民の受け入れに積極的に対応している国の一つです。（一方でドイツは難民に対して良いイメージを持たない人が増えているのも現状ですが。）
・シリア難民男児の遺体映像が欧州で波紋を広げる
シリア難民の男の子が、トルコからギリシャに向けて地中海を渡る際に死亡して漂着した映像（下記参照）が中東や欧州で波紋を広げています。僕も9月2日か3日頃にシリアの知人のFacebookの投稿によって、まっさきにこの映像は見ていました。
イタリアのレンツィ首相やイギリスのキャメロン英首相も、この悲惨な現実に心を動かされた様子でした。しかし、イギリスは難民に関してはドイツと比べると受け入れに積極的ではなく、上記の動画でもキャメロン首相自身が難民の受け入れだけではなく包括的な解決が必要としています。
確かに、僕も難民の受け入れ拡大は極右系の人が暴力に走る事件が増える可能性があったり、難民の人身売買など国内問題にも発展する可能性がある気がして外交的対策が一番重要かなと思います。また、現在の難民問題で言うと中東のシリア・イラク情勢に起因するものが特に深刻だと思いますが、これは米国、イスラエル、サウジアラビア、イラン、イスラム国、アサド派などの関係が複雑に絡み合っているので、包括的に解決すべき問題であると個人的にも思います。
しかし、こういった映像によって難民・移民に対する議論が行われて国際関係を平和的に動かすきっかけになれば良いなと思っています。「これって何のこと？」っと遠い所で何か漠然と危ないことが起きてるって感じの人は日本でもヨーロッパでも多いかもしれませんので。
★今週の個人的に興味深かった記事を紹介します
この記事によるとEDM音楽シーンの市場規模は2200億を上回ったとのことです。また、DJがここまでギャランティを得て活躍している時代はあったのでしょうか。詳しくないですが、日本のEDMシーンは少し遅れている印象もあります。素人が遅れているというと語弊がありますが、同胞として日本人DJが世界で活躍して欲しいという意味で…自分も曲を今作ろうとしているのですが・・
ウルトラという大規模で国際的なEDMイベントがあり、日本でも今月に開催されますが、こういった輸入イベントが夏フェスのように日本でも数多く開催される⇒お客さんも多く来る⇒DJのギャラも上がると言った感じで、日本発のDJが世界的に注目されていけば良いのにな～と妄想したりしています。
そんな形で今週は中東や難民問題がメインとして取り上げましたが、皆さんは気になったニュースはありましたか？
RYOJI
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