世界の記述

タイトルはマルコポーロより。旅行を主とした日本と世界に関するブログです。たまに政治・経済もあり。

手段と目的を混同する時


Sleep Like A Baby

peasap

 

人間って手段目的を混合してしまう生き物だなとつくづく思います。手段というのは、何かの目的を達成するためのツールですが、それ自体を目的だと思ってしまう(思いたい)感じです。例えば、日本は「資格社会」だったりするので、何かの仕事をするための手段である「資格」を取ること、それ自体がゴールそのものになったりもします。

 

ここを見失わないことが、自分自身の人生に納得して生きる上で重要な考え方かなと思います。「自分は何がしたいのか?」と。年を取るとこういったことを考えるのも面倒くさくなると思うので、絶対に20代の内に考えておいた方が良いことだと自分に言い聞かせてます。

 

資格試験が仮にゴールだったとしても、勉強する前に限って掃除がしたくなってしまうみたいなエピソードをよく聞きます。それは、何かを始める前に準備をする、その準備をしたことに対して半分満足したい感じなのが心理でしょう。自己啓発書が流行る理由もそれに近い気がします。

 

日頃掃除をしていれば、そのワンステップを入れる必要もなく勉強に入れるので時間が有効に使えます。しかし、それは中々できない。僕にもこういった現象がかなりあって困っています。その心理を探ると、「やらなければいけないのに面倒くささがあって、この一瞬でもいいから逃げたい。」というものだと思います。

 

しかし、逃げたことは必ず自分に帰ってくるので、その時に余計に自分を悩ませることがあります。なぜ、あの時こうしなかったんだ・・と繰り返すのは情けないですね(笑)理想を捨てるなら別に問題ないのですが、理想を捨てるのも嫌だという中途半端さもあるのでグダグダしている訳です。そして、順序立てて物事を考えられていない。

 

その原因は2つあるなと思っています。手段に目がいってしまい自分の目的を実は把握していないこと、または少しずつ取り組むことができているにも関わらずどんどん目標レベルが高くなっているため、自分に厳しく自分を責めているだけなど。

 

日本は特に「お金」だったり「勉強」だったりと手段が目的のように語られる社会なので、周りの目を気にし過ぎるとこういった手段に惑わされることがあるので、手段と目的が入れ替わって見失うことがあると思います。それを常識に惑わされると言うのかもしれませんが。

 

考えてみると、目的の源はやはり「」でしょう。人間は睡眠欲・食欲・性欲という3大欲求があると言われるので、これらは誰もが持っているものだと思います。これは目を背けてはいけない欲かもしれません。睡眠欲に関しては特にガツガツするものではないですが、絶対に人間は寝るので静かなる欲求と言えるでしょう。

 

諦めてしまう所もあるかもしれませんが、この欲求は直視した方が本来の目的にも近づきやすいのかもしれません。人間の歴史を振りえ返ると、今までこの欲求を我慢できず人間同士が争ってきたからです。それを抑えるために色々な社会的な仕組みが作られてきました。集団農耕の仕組み、結婚制度など。

 

その結果、うまくできあがってきた秩序の中にいる現代人は、欲を我慢して社会的な物に合わせています。ただ食えれば幸せと思っていても、本音では豊富な食材を使った美味しい料理を食べたいと思っているかもしれません。異性にモテないよりモテた方が良いと思ってるでしょうし、毎朝心地よい朝を迎えるに越したことはないと誰もが思っていると思います。

 

現代社会でこういった欲望を正直に言うのは気が引けると思います。しかし、今のような社会秩序や宗教が出来上がっていない時は、もっと人間はガツガツしていたのかなと思います。そのDNAはやはりどこか受け継いでいると思います。僕たちが、この世にいるということは激しい競争や殺戮の中で生き残った子孫であることといのは解っていますし。

 

あれこれ理由をつけて、(美味しい食材と値段は関係ないこともありますが)「高級レストランに行くのは金持ちだけだろう」とか、モテてる男を見て「あの人は女たらしだ」とか、自分の睡眠時間の短さを自慢するなど、本当に欲しい物に対して敢えて目を背けたり、それらを得ている人に嫉妬することは特に不幸になる気がします。

 

そういった欲望に対して心の中だけでも忠実になりながら、その上で「マズローの5段階欲求」で言う、上へ上へと高尚な欲求に集中していけば案外良いのかもしれないなと考えたりしています。(ピラミッド構造であるマズローの5段階欲求ですが、個人的には「欲」は全て同列で考えた方が良いと思っていたりします。それはまた後ほど・・)

 

例えば、いきなり「世界平和」というのは難しいし、レベルが到達していなさ過ぎていつまで経っても自分の無力さにモヤモヤすると思います。そして、よくわからないボランティアに参加してみたりする。そのモヤモヤを解決してくれるのは本当に下のレベルの欲求かもしれないなと最近考えたりしています。

 

世界を旅している人に対して、「見聞を広めて世界の現状を知るためですか?」とか「自由な生活(?)を送るチャレンジですね」だとか色々と高尚な応えを求めてる人もいますが、それでは旅行がツールになってしまっています。最初の段階では殆どの人は深いことやリスクを考えず「ただ旅がしたかった」というお遊び感覚というのが本音だと思います。後から高尚な目的は出てくると思いますし。

 

そして、2点目の理想を高く目指し過ぎる傾向があり、毎回自分を責めてしまっている可能性がある場合には、お酒でも飲んで「自分はこんなに頑張っているんだ」っと自分に酔うトレーニングをするのも良いのかなと思います。口だけの男だとカッコ悪いと思いますが、次につなげるためにも敢えて酔うみたいな感じです。(そのため、最近僕は酔うマネジメントも考えていますが・・)

 

そういう時にPDCAサイクルを(高速)回転させることが重要かなと思います。それなので、僕もPDCAに関しては一週間単位で始めています。自分は何のために生きているのかと悩んでしまったら、本当にくだらないと思っているような欲望から解決していけば良いのかなと思うのでした。本能的な目標でも、解決は理論的な方法でかつ楽しさを忘れずに・・・。

 

参考:

マズローの欲求5段階説 |モチベーション向上の法則

 

RYOJI

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