世界の記述

タイトルはマルコポーロより。旅行を主とした日本と世界に関するブログです。たまに政治・経済もあり。

ポーランドとのワーキングホリデー協定


First Light on the Kraków Main Square | Poland
 Nico Trinkhaus

 

こんにちは。先日、ポーランドの大統領が来日していた時に、日本政府とポーランド政府はワーキング・ホリデー協定の署名をしたことがニュースで流れていました。

 

参考:日・ポーランド・ワーキング・ホリデー協定の署名 | 外務省

 

という訳で、今日はワーキングホリデーについて記載していきたいと思います。僕も元々そうでしたが興味がない人からすると、居酒屋チェーンのトイレなどで「世界一周船の旅」の横に「ワーホリ募集」のポスターが貼ってあったな・・くらいの印象かと思います。

 

ワーキングホリデーとは、決められた国で休暇や、その休暇のために就労する機会も与えられる制度です。国によって細かい違いはあると思いますが、基本的に約1年間その国に滞在することができ、年齢制限としては30歳までというのが主流だと思います。


個人的に日本国内だけにいるとあまり気づかないことが2つあるように思います。1つ目は、日本国籍者は多くの国で観光ビザが免除されるという特権を持つことです。

 

日本のパスポートは今のところ信用性が高くビザなしで色々な国に行くことができます。これは国の信用によるので、政府の責任でしょうが、ビザなしで旅行できる国の数は世界各国で違うため不公平でもあります。例えば僕が今いるフィリピンの人々は、旅行する際に殆どの国で観光ビザが必要になります。

 

彼らは旅行する際にどうするかというと、観光ビザを申請するために必要な書類を個人で用意できない場合、コネのある旅行代理店などに頼み、お金を払って取得してもらいます。つまり、日本や北欧の国などの先進国の人は、この余計な費用をかけずに海外旅行が手軽にできているとも言えます。

 

日本では、そもそも観光ビザという概念すらない人もいると思いますが、それは近場ではロシアへ旅行をすると、その工程は学べると思います。(日本人はロシアへの旅行は観光ビザの取得が必須ですので)

 

2つ目は海外で働くことが大変という現実です。これは日本人に限らず全世界共通ですが、自由に渡航ができたとしても旅行期間は必ず限られています。そして、それ以上滞在すると不法滞在になってしまいます。(実際にそういう人も多いですが)

 

そこで、正式に異国に滞在するためには異国の人と結婚して永住権を取得するか、異国で仕事を持ち、その会社に就労ビザを申請してもらって滞在するなどの方法があります。この就労ビザを取得するのは難しいため、多くの移民が異国で仕事を見つけられず不法に労働している状態にもなっています。

 

ただ、結婚をしていても本人に仕事がないと住めないという事例もあったり国によって要件は異なります。(例えば、とあるイギリス人の奥さんはオーストラリア人で、奥さんはイギリスで仕事がなかったためイギリスで一緒に住めなかったとか・・またアメリカでは抽選でグリーンカード(永住権)を取得できたり)

 

学生でもなく、常に仕事がなくても、観光よりも長い1年間の滞在ができる権利を与えてくれたのが、このワーキングホリデービザです。特別なビザなので、年齢制限があったり、仕事はパートタイムが殆どですが住んで働くことはできます。


その対象の国がオーストラリア、ニュージーランド、カナダ、フランス、イギリス、アイルランド、ドイツ、デンマークノルウェー、韓国、台湾、香港です。そこで今回ポーランドが追加される運びになりました。

 

オーストラリア、ニュージーランド、カナダなどは英語圏で、また審査がそこまで厳しくないというのがあるのか人気のようです。イギリスは最近移民に対して保守的なイメージがあります。逆に日本へは台湾や香港からワーキングホリデーで来る人が多い印象があります。

 

ただビザを取得できても、言葉の壁でバイト先を見つけるのが難しいので、ヨーロッパ諸国からはそこまで日本に来ていない印象が個人的にはあります。これによって、ポーランド人が一気に来るということはなさそうですが仕事で来る人は少しはいるかもしれませんね。逆に日本人で行く人が増えることも考えられます。ポーランドに英語留学というのも最近できているみたいなので。


最後に、日本人が好きな国で言うとイタリア、スペインなどと日本政府は現在ワーキングホリデー交渉をしています。しかし、ヨーロッパは移民政策で揺れているので、どこまで進展するかは疑問です。そして、イスラエルとも交渉をしていますが、(イスラエルの一般人は何も悪くはないのですが)中東情勢との関係性が重要になりそうな気もします。


皆さんがワーキングホリデーをしたい国はありますか?以上、ワーキングホリデーについてでした。


RYOJI