世界の記述

タイトルはマルコポーロより。旅行を主とした日本と世界に関するブログです。たまに政治・経済もあり。

ロシアからフィンランドへの国境で感じた優しさ


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ロシアのサンクトペテルブルクから格安でEUシェンゲン協定国に入るにはフィンランドヘルシンキ)からが一番良かったため、バスで一年ぶりのフィンランドへ向かうことにしました。(エストニアのタリン行きも安い場合があります)

 

サンクトペテルブルクからヘルシンキの間の移動時間は6時間ほど。価格は5000円程で、Lux expressという欧州のバス会社を利用しました。なぜかWiFiがつながりませんでしたが、液晶からもインターネットができます。また飲み物はコーヒーやお茶を自由に飲むことができて快適でした。隣のロシア人のおじいさんがずっと僕に話しかけてきたことを除けば・・笑

 

※この他にAllegro(アレグロ)と呼ばれる高速列車や船でフィンランドヘルシンキに行くこともできます

 

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このフィンランドへ行く前までに僕はロシアを旅していて、その期間は3週間というロシアの面積にしては短くはありましたが、多くの旅好きの友人にロシアのソ連時代のような”ツアーのように縛られる旅”と言うイメージを和らげるためにも個人的に自由な旅を貫きました。(ロシアの観光ビザの取得方法については後日記載します)

 

また、極東ロシア人に韓国や中国と同じくらい日本に親近感を思ってもらいたかったのもあって、多くのロシア人と交流ができたことは経験になりました。極東ロシア・中央アジアはやはり日本より距離が近い韓国や中国の方が交流が深い印象があります。そのため、多くの外国人に日本へ来てもらいたいという観光関係の方は、場所で選ばずどんどん顔を出すことは重要だとつくづく感じる旅にもなりました。若い人は特に漠然と外国に興味がある人が多いので、早いうちに彼らに日本を知ってもらうことは強い影響を与えることでしょう。

 

さて、僕はこのロシア旅行では一都市に5日以上友人の家に滞在しており、その場合は滞在登録が必要などハッキリ定まっていないルールもあったりして、滞在登録をせず自由な旅を貫いたので、この国境では尋問攻めにあってスムーズに出国はできないことを覚悟していました。

 

が、無事出国!!さすがロシアとフィンランドの国境!

 

国境で並んでいる時に、”俺のせいで僕達のバスが遅れたらごめん”とロシア人の妻を持つフィンランド人のおじさんに話しかけると、”日本人?日本のパスポートだから大丈夫だよ”と励ましてくれました。

 

しかし、やはり僕だけはかなり出国に時間がかかって、「本当にこのパスポートは君のか?」と三人の入管に顔を確認をされました。iPhoneカメラでも撮られることに。その模様をゲートの外で見兼ねた優しいフィンランド人のカップルが出国後に「大丈夫だった?」と励ましの声をかけてくれました。そこに先ほどのフィンランド人のおじさんが会話に入ってきて、ロシアの見た目の違う外国人の扱いのひどさに対して話し合っていました。(実際、ロシアは多民族国家なのですが。)

 

彼らは本当に優しさを含め議論をしていることに感心しました。しかも僕にわかるように英語で。これからもフィンランドは素晴らしい国になると思います。僕自身としては、「俺はこんなことで差別と思わないから平気だよ~」と心の中で思っていましたが。このバスの他の乗客より諸外国に行っている回数が多いと思うので、明らかに僕のパスポートのスタンプを見たら怪しいと思うだろうし、普通の日本人はヘルシンキからサンクトペテルブルクを往復して旅をしますが、僕はウラジオストクから来ていますからね。

 

そして悲しいことにパスポートの写真と比べて今はかなり太ってるので輪郭がかなり変わってるのが一番の原因だと個人的には思うのでした。本当に顔が違うので(笑)しかし、東京だとこの彼らのような議論は起こるかな・・と考えさせられました。

 

そしてロシアを出国し、フィンランドへの入国をする際に10秒で入国を終えた僕を見てフィンランド人のおじさんは「フィンランドは自由だー!」と叫んでいたのを見て、国際結婚した時は色々大変だったのかなと思いました(笑)でも、何か嬉しかったです。

 

彼らは差別について考えてくれる良い人達でしたが、逆に差別と感じやすい人もいるのが差別問題の難しい所だと個人的には感じています。例えば、よくアメリカなどで目の細い東洋人のマネをしたアーティストが、アジア人で構成される人権団体に叩かれたりしていますが、そのアーティストが悪気がなく特徴として表現しているなら、僕はなんら問題ないと感じてしまうタイプですので、あまりこういったことを問題にして欲しくないっと逆に思うこともあります。一種のアイデンティティですし。

 

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そんなこんなでヘルシンキ中心部のKampiに到着。このKampiを見るとフィンランドにまた来たなという実感が。また、ヘルシンキは首都にしては人口が少ない分、ロシアよりも穏やかに感じたのでした。去年とまた違う顔を見せてくれました。

 

RYOJI

 

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